先月、ビットコインは2月に上昇するという記事を書きました。

結果として、ビットコインは1月の高値であった103万円台後半を突破し、115万円まで上値を伸ばしました。2月後半はコロナショックに巻き込まれて急落し、2月は92万円台で終えました。月半ばまでは1月の高値より大きく上昇したものの、月足は陰線という結果になりました。

さて、今回も過去のビットコインの統計データ(2016~2019年)より、3月のパフォーマンスと傾向を見ていきたいと思います。

3月のビットコインは下落傾向

コインマーケットキャップのヒストリカルデータを元に、2016年から4年分の価格データから算出しました。

すると、3月の平均勝率は25%、平均上昇率は-10.08%となりました。

年別の3月の値動きは以下の通りです。

始値 高値 安値 終値 騰落幅 騰落率
2016 4万9710円 5万120円 4万5052円 4万7661円 -2049円 -4.12%
2017 14万1511円 15万円 9万8570円 12万2050円 -1万9461円 -13.75%
2018 110万5890円 124万5000円 70万5249円 74万4025円 -36万1865円 -32.72%
2019 42万3116円 45万7741円 41万360円 45万3239円 3万123円 7.12%

3月にビットコインが上昇したのは2019年のみで、2016~2018年の平均パフォーマンスは-16.38%と散々な結果でした。

2月の上昇の反動を受けて、3月は調整が起こるという見方もできます。

過去に3月の出来事

3月に起こったビットコイン関連ニュースを見ていきましょう。

2016年

大きなニュースはありませんでしたが、DMMが大手企業では国内で最初のビットコイン決済を受け付けました。

参考:会員数1,900万人を擁する「DMM.com」がビットコイン決済受付開始 - coincheck

2017年

3月8日にウィンクルボス兄弟のビットコインETFが非承認され、ビットコインは急落しました。

2018年

コインチェックの大規模資産流出問題を受け、金融庁が国内取引所へ立ち入り検査を実施しました。3月8日に7社に対して行政処分を実施。うち2社は登録業者でした。

2019年

みなし業者の登録(楽天ウォレット、ディーカレット)と資金決済法や金融商品取引法の改正案が閣議決定されました。

 

2020年はどうでしょうか?

上昇要因としては、ビットコインの半減期があります。またアメリカで仮想通貨の法整備が進んでいるところは、ポジティブといえるかもしれません。

一方で、ネガティブ要因としては国内のレバレッジ取引の引き下げ、それにコロナショックが長引くかどうかが挙げられそうです。

ビットコインの理論価格は妥当

最後に、理論価格とされる二つの指標も見ておきましょう。

なお、ドル円の価格は108円で計算しています。

メトカーフの法則

メトカーフの法則とは、ネットワーク通信の価値は、接続されているシステムのユーザ数の2乗(n2)に比例する、というもの。

この法則にビットコインのユニークアドレス(取引活動があるアドレス)の数を用いてフェアバリューを計算した結果、3月1日時点のビットコインのフェアバリューは8093ドル=87万4044円だそうです。

記事執筆時点は95万円付近で推移しているため、少し割高ということになりますね。

参考:「メトカーフの法則」足元のビットコイン価格は妥当との見方も

ハッシュレート分析

一方で、ハッシュレート分析によるとビットコインの妥当価格は9361ドル前後=101万円程度が妥当な価格となるようです。

参考:ハッシュレート分析によるビットコイン妥当価格は9,361ドル

こちらは、少し割安ということですね。

あいだを取れば、ビットコインは妥当な価格にあると言えるのかもしれません。