ロイター通信によると、欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁が「ビットコインは通貨ではなく投機」だという見解を示したと報じました。
参考:ビットコインは通貨でなく投機=ECB副総裁がチューリップと比較
先日のJPモルガンのCEOに続いて世界的要人のビットコインの否定発言(ブロックチェーンではなく)が続きます。
まず、ECBは為替の取引を行っていない人からすると馴染みが薄いかと思いますが、ヨーロッパの20数か国の金融政策を決める銀行のことです。
日本の日本銀行に当たる機関です。
そこの副総裁の発言とあって、今後、ヨーロッパがビットコインとどう付き合っていくかという方向感が垣間見れた気がします。
では、他の先進国はどうなのでしょうか。
■米国
アメリカはブロックチェーン技術に前向きであり、早期にヒラリークリントン氏や元FRB(米国の中央銀行に当たる機関)議長のベン・バーナンキ氏が肯定的な発言をしています。
bitFlyerの加納社長も、『13年11月にFRBの前議長ベン・バーナンキ氏が、ビットコインを容認する発言をしたことで、可能性を感じた』という発言をしています。
もし、バーナンキ氏がこういった発言をしなければbitFlyerが誕生しなかった可能性もありますね。
■日本
日本はビットコインに関しては、マウントゴックスの事件もありかなり悪印象からのスタート。
しかし、そのお陰もあってか法整備はいち早く進み、取引所の規制が入りつつあることから、投資家保護にも繋がっています。
日本銀行の黒田総裁もフィンテックのなかのブロックチェーン技術に期待を持っているようで、2016年3月に黒田総裁が決済システムフォーラムにて「Fintechセンター」を設立することを明言しました。
こういったこともあってか、1年前は「ビットコイン」=「怪しいもの」だった印象も大きく変わってきたのではないでしょうか。
世界的にまだまだ仮想通貨への投資は加速
今後も、世界の要人がビットコインに関する否定的な発言は続いていくかと思います。
しかし、ビットコインがこの先無くなるという可能性は皆無ではないでしょうか。
誰かが否定したからといって、価格が低下することはほとんどないように思えます。
米国では、既に10%以上の人がビットコインを保有したことがあるというレベルにまで広がっているようです。
これだけの人が保有しているモノが無くなるということは、ビットコインに大幅な欠陥が見つかること以外有り得ないように思えます。
日本での普及率はまだ2%程度のようですが、筆者の感触としては「もう2%も」という印象を持ちます。
金融商品の取引で考えると、この比率は驚くべきものです。
筆者がFXを始めた2009年。当時は21歳でしたが、まわりにFXを取引する人は皆無でした。
FX会社の口座数などから考えると、当時の日本のFX人口は5%程度だったかと思います。
しかし、今のFX人口は10%ほどまで広がっていると言われています。
8年かけてようやく10%です。
しかし、今はTwitterなどのSNSがあり情報の拡散力がとんでもなく早くなりました。
若い人は、情報商材などの稼げる系の情報に敏感なことから、4月以降、仮想通貨への投資の広がりも凄まじいものを感じています。
それは、サイトのPVや取引所の口座数、イベントなどで会う人を見て毎月確実に増えていると確信をもてます。
恐らく、FXが広まった数倍のスピードで仮想通貨の取引を行う人が増えていくでしょう。
今後、金融庁の認可を受けた取引所が運営を始めることになり、証券会社やFX会社が参入してくると、さらにビットコインはブームとなるでしょう。
圧倒的にまずビットコインを購入する人が多いことから、その期間は需給が買いに傾くために価格の低下は起こりづらくなります。
取引を行う人が増加すれば、今以上に流動性が上昇しいつでも買いたい値段で買うことができ、売りたい値段で売ることができるようになります。価格の安定は実取引やビットコインを使った両替をする際に大きなメリットとなり、ますますビットコインは使いやすいものとなるでしょう。
ビットコインは良い決済手段ですが、今はまだまだ取引量が足りないというのが筆者の意見です。
取引量は今後解決されていきそうですが、今度は価格が上がりすぎていることもあり、送金手数料も上がってしまうというジレンマに直面してしまいます。
このままビットコインが100万円にまで上昇するとなると、少なくとも取引所間での送金は厳しいものとなりそうです。
ビットコインに肯定的な筆者が考えても、まだまだ問題あるモノの確実に世界中の人の生活を変え、投資家の行動も大きく変えています。
仮想通貨に関する新たな職業も多く誕生し、雇用も生み出し、VALUというサービスでは個人の資金調達もクラウドファンディング以上に便利になっているようです。
世の中にはビットコインに否定的な発言をする人が多々いますが、まずはその人が本当にビットコインのことを知っているかどうかを確認してから話を聞くようにしたいですね。