今週に入り仮想通貨市場に調整局面が訪れました。仮想通貨市場の時価総額は180兆円まで増加した後に、150兆円を割り込むまで20%ほど落ち込みました。
ビットコインは、614万円から474万円まで急落し、高値からおよそ23%の調整となりました。
最低限の調整が入ったといえますが、1月8日から1月22日にかけての下落率は30%です。そのため、430万円程度までの下値余地はあると考えた方が良さそうです。
さて、この下げ相場の要因としては材料出尽くしが大きいのではないでしょうか。
テスラ社のビットコイン購入のニュースで勢いづいたビットコインは、マイクロストラテジー社による9億ドル規模の転換社債発行によるビットコインの購入報道がさらに追い風となり、614万円まで上昇。史上最高値を更新しました。
マイクロストラテジー社がこの高値でビットコインを購入する理由は、他の多くの企業が購入に動いていることを知っていたからかもしれません。ビットコイン相場は転換社債での資金調達が終了したとのマイケル・セイラ―CEOのツイートで大きく上昇し、そこでピークを迎えました。
1月4日や1月11日など、これまでビットコインが大きく急落する曜日は月曜日が多かったことから、仮想通貨の相場転換は週の初めに起こりやすいのかもしれません。
価格は安いからという理由で購入する投資家も
2月14日に、総合格闘家の朝倉未来選手が0.6円でIOSTを購入したことをツイートしました。
2月22日には、IOSTが7.7円まで急騰したことで、コインチェックの口座資産が8100万円にまで増加したようです。
◆アイオーエスティー(IOST/JPY)日足チャート
同氏のツイートを見た投資経験の浅い個人投資家のなかには、「ビットコインは600万円するけど、IOSTは0.6円しかない。価格が安いから上がりそう」というとんでもない理由で購入している人がたくさんいるようです。
この現象は2017年末から2018年1月にも発生しており、当時はXRPやXEMにそういった投資家の資金が殺到。それ以外の理由はなく急騰し、2週間程度で10倍になったことがありました。こういう仮想通貨についてよく知らないばかりか、投資とは何かも理解していない投資家が殺到する場面はまさにバブルといえます。
こういった状況もあり、仮想通貨相場は月曜日から調整局面に入ったのではないでしょうか。