中国四川にある水力発電所が、発電所の電力を使った仮想通貨のマイニングを停止するようマイニングカンパニーに要請したことが分かりました。
参考:Chinese Hydroelectric Crackdown Could Herald the Demise of Cheap Bitcoin Mining
既に発電所はマイニングカンパニーに対して、マイニング作業のための電力供給をしないとする旨の内容の文書を公表しています。
中国では、9月までの仮想通貨取引所のように、マイニング業務の許可制度や、免許制度などがなく合法でも違法でもない状態でした。
しかし、発電所側はマイニングによりビットコインを生み出すことは違法だという決断を下したようです。
最終的に、今回の要求に従わないとマイニングカンパニーに対して、電力供給を止める意向があるという。
ただし、この要求は当局からのものではないとのことで、ICOや取引所の停止の流れを汲んだ発電所の先回り対策でしょうか。
記事によると、四川省は豊富な水資源を元に製造する安価な電気をマイナーに供給をしてきました。以前は電力が供給過剰にあったようですが、マイニングという新たな電力需要が産まれたために、マイナーは安い電力を利用でき、発電所側は電気を販売できるというwin-winの関係にありました。
しかし、ここにきて不穏な動きとなったわけです。
筆者の見解
ビットコインのハッシュレートの80%は中国マイナーとなっています。
その為、もし中国でのマイニングが禁止されれば、ビットコインの価格が半額以下になるほどのインパクトがあるでしょう。
つい先日、ビットコインのハッシュレートがビットコインキャッシュに移動したせいで送金が遅延。一時、未確認の取引が16万件を超えるほどになりビットコイン価格が大暴落したことは記憶に新しところです。
参考サイト:ビットコインの未確認取引
今のところ、当局の動きではない為か市場にインパクトはなさそうですが、注意しておくべきトピックスです。
また、記事に気になる箇所がありました↓
With winter approaching, a time when many hydroelectric plants power down, Sichuan’s mining farms would have been gearing up for a switch to more expensive sources of power in any case.
google翻訳↓
冬に近づくと、多くの水力発電所の電源が切れる時期に、四川省の鉱山農場はどんな場合でもより高価な電源に切り替えるために準備を整えていたであろう
これは冬になれば水力発電の価格が高くなり、必然的にマイニングコストが上がることを意味しているのではないでしょうか。
目先はCMEグループによるビットコイン先物の上場や、日本国内の新規取引所のサービス開始など明るい話題が多いですが、日々ビットコインのマイニング費用や大手マイナーのTwitterなどをチェックしておいた方が良さそうです。