緩やかな上昇となっている仮想通貨(暗号資産)相場ですが、9月は今後の相場動向を左右する多くの材料が出てきました。
・好材料
9/2 フランクリン・テンプル(1.4兆ドル運用)のBTC投資参入観測記事
9/3 SBIHDが国内初の仮想通貨ファンドを組成と報道(ブルームバーグ)
9/7 エルサルバドルでビットコインが法定通貨へ 400BTCを購入
9/14 英ヘッジファンド大手ブレバンハワードの仮想通貨積極化
・悪材料
9/8 SECがコインベースを提訴の可能性
9/10 米財務省がステーブルコイン規制に向けて金融関係者と協議
基本的に、この秋は米ビットコインETFの承認を織り込みにいく相場ではないでしょうか。
そのETFに関しては、承認間近という声も多く、フィデリティが米証券取引委員会との会合で承認すべきと主張したという報道(Coindesk)もあります。
そして、新規マネーの流入はDeFiにNFTにとどんどん流入しており、ブレバン・ハワードのような兆単位の規模の資産を運用する超大手のヘッジファンドも仮想通貨市場へ参入しています。なお、今年4月にブレバン・ハワードは、56億ドル規模の主要ヘッジファンドの最大1.5%(8400万ドル)をデジタル資産に振り向けるという報道がありました。
6月にインタートラストが発表した調査によると、5年以内にヘッジファンドが30兆円を超える規模の仮想通貨を保有する可能性が示されています。北米を拠点とするファンドは最も強気で、5年以内にポートフォリオの保有比率を平均10.6%まで引き上げるという結果となっています。
驚いたのは、ウォルマートのLTC受け入れ報道(直後に否定)で、ビットコインが1時間程度で25万円も跳ね上がったことです。 相場が底打ち傾向にあるタイミングで、これだけ大きく動いており、上値余地を秘めていることが窺えるだけに期待ができます。
相場の冷や水となる懸念材料で言えば、ステーブルコインです。
長らくテザー(USDT)を発行するテザー社はNY司法当局と争ってきました。今度は、財務省が検討し始めており、短期的にはネガティブに動きやすいでしょう。ただ、規制が整うことは長期的に相場にプラスに働く場合が多いため、問題が長引かなければ良いのではないでしょうか。
ステーブルコイン、USDコインを発行するサークル社が、近く特別買収目的会社(SPAC) を通じて上場するとも言われており、この問題が相場に影響を与える日は近そうです。