★週間マーケット概況★
2022年1月第4週(1/22~1/28)の暗号資産売買マーケットは、ビットコインが4万㌦ラインを大きく下離れ、アルトコイン(ビットコイン以外の暗号資産)も連れ安する動きから始まりました。
株式など伝統的マーケットとは一線を画す値動きが従来の暗号資産マーケットですが、昨今は連動性が高まる傾向が見られ、金利先高観、インフレを懸念する株式市場と同様の展開となっています。
週後半の1/27以降は、FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果を受けて、株式市場が更に大きな調整となる中、暗号資産マーケットは比較的落ち着いた動きとなっています。
テクニカル分析で「BTCの下値めどは 389万円」と指摘した様に、先んじてビットコインが同価格まで下落、これが昨年高値(約780万円)に対する半値押しでもあり、調整一巡感が出る水準に達したことで、ことさら下値を叩く動きにはなっていないと思われます。
ビットコインのドミナンス(時価総額占有率)が価格に先んじてボトムアウトとなっていることが今後の価格動向のヒントになるかもしれません。
JDR.株式会社で算出しているJDR.Index(ジェーディーアールインデックス)は暗号資産マーケット全体を適切に観察できる指標です。
同指標の1月第4週のパフォーマンスは-9.6%の下落、ビットコイン単独では-7.4%の下落となっています。
一方で、JDR.株式会社が個別で格付け(レーティング)している暗号資産(全35銘柄)では、全銘柄が下落、週間騰落率は-10%から-30%と大幅な調整となっており、アルトコインが大幅な調整となっていることが特徴です。
★クリプトフォーカス★~価格に先行するビットコインドミナンスがボトムアウト~
暗号資産マーケットは年初からの調整局面が継続、株式市場など他のリスクマネーマーケット変調の影響も相まって、下値が定まっていません。
ただでさえ、裏付けとなる対象資産のない暗号資産は、売買需給が更に価格を左右しているのが実情です。
様々な説明モデルのある株式等と異なり、歴史の短い暗号資産では、別な角度でのアプローチが方々でされています。
わかりやすい例としてはBTCドミナンス(ビットコインの全暗号資産に占める時価総額の割合)の動きが注目されており、近視眼的アプローチですが短期的な方向感を探るには良いかもしれません。
分析の続きはこちら(~ビットコインドミナンスのグラフの解説、来週の注目ポイント~)から
★暗号資産マーケットに関連する主要な出来事一覧表(対象期間:前週金曜午後~金曜日午前)
1月22日(土)~1月24日(月)
👉米FRBパウエル議長「ステーブルコインはデジタルドルと共存可能」
👉エルサルバドル、410 BTCを買い増し
👉SBI VCトレード、投信積立のクレカ支払いで「XRP交換券」付与
👉国内暗号資産取引所コインベスト、国内初ステーブルコインDAIの取扱いを発表(2月末)
👉ブルガリア、仮想通貨決済メカニズムの導入を検討中
👉米ネットフリックス、NFT事業立ち上げを計画
1月25日(火)
👉韓国中銀、CBDCの実証実験第一段階が成功したと報告
👉米政府、仮想通貨関連の大統領令を準備中か
👉米マイクロストラテジー、ビットコインの減損を計上
👉ダウ工業株30種平均の下げ幅は一時1100ドルを超え
👉ユニスワップ創業者のJPモルガンチェース口座が一方的に閉鎖
👉中国政府、メタバース関連商標の多くを却下
1月26日(水)
👉マイクロストラテジCFO、暗号資産投資継続と発言
👉米グレースケール、メタバース・DeFi銘柄を投資信託の検討リストに
👉IMF、エルサルバドルにビットコインの法定通貨撤廃を要請
👉機関投資家向け仮想通貨ファンド、5週間ぶりに資金流入がプラス
👉取引所におけるビットコイン準備金が減少、売りの動きに歯止めか
👉タイ当局、暗号資産を決済手段として規律する計画を発表
👉『金持ち父さん貧乏父さん』著者、「20,000ドル付近でのBTC買い」を予定
1月27日(木)
👉FRB、量的緩和3月上旬に終了、3月の利上げも示唆
👉Meta、暗号資産プロジェクト「ディエム」資産売却を検討
👉SEC、アーク21のBTC先物ETFなど2つのETF可否判断延長(4月3日、8日)
👉チリ中銀が1.5%利上げ
👉YouTubeのCEO、NFTに参入、クリエイター支援
👉Five Star銀、米銀行初のBTC売買サービスを提供へ
1月28日(金)
👉プーチン大統領は、暗号資産(仮想通貨)のマイニングを認める意向
👉暗号資産の今後を決める「米大統領令」、2月発表の見通し
👉米政府、仮想通貨を国家安全保障問題として規制か
👉アマゾン出店ブランドの買収企業、ビットコイン払いを導入
👉米SEC、フィデリティのビットコイン現物ETF申請を非承認
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