4月以降、驚くべき勢いで上昇し、価格が3倍以上になったビットコイン。
その上昇は目を見張るものがあり、有望銘柄が急成長をするようなチャートを描いていました。
(出所:bitFlyer Lightning)
特に昨日25日に至っては、日本時間の午前中に4万円ほどの上昇を見せました。これは恐らく、短期間で過去最高ペースでの上昇でしょう。まさにバイイングクライマックスに相応しいほどの急騰となりました。
その後もさらに上昇を続け、23時25分には335,270円をヒットしました。
しかし、その数十分後に状況は一変し1万円の下落に。10分ほどで下げ幅をほぼ埋める上昇を見せましたが、その後は完全に売りが優勢となり全く戻りの無い展開となりました。
32万円を下回ると、買い板もこれまでの半分程度となり一気に下落が加速。わずか20分で3万円以上、10%もの急落が起きることとなりました。
実際にチャートを見ていると、レーザービームのように下落しスプレッド(買値と売値の差)が大きく開き、成行でどんどん売りが入ってきているような状況でした。
しかし、30万円を割り込んだことで今後は5分で2万円以上の急騰し、底打ちをみせました。
東京市場で23万円へ
この急落が夜中だったために、朝起きてビットコインの価格が大暴落していることに気づいた人は相当数いたのではないでしょうか。
翌日には、7時からじわじわと下落し8時すぎには一気に下落が加速。たった35分で7万円もの下落となる昨晩の下落以上に激しい暴落となりました。
筆者はbitFlyerのFXで取引していましたが、安値では大勢が一気に売り込んだ為かいたがスカスカの状態。
一瞬、スプレッドが56,000円(20%程度)も開くこととなりました。
(出所:bitFlyer Lightning)
アベノミクス相場の急落の際には、日経先物のスプレッドが300円も開いていたといいますから、ビットコインでこれくらい開くのは分かる気がします。
実際に、開いたのは一瞬で、その後は24万円台で取引が行われていましたので、そこで開けた人もそれなりにいたのではないでしょうか。
その後は、底打ちとなり1時間足らずで今度は6万円以上も上昇するという過去最速の上げ幅を記録。
まさにビットコインの10万円もの大暴落は、記録づくめの1日となりました。
暴落の理由は?
今回の大暴落の原因は何だったのでしょうか。
自分は以下の2つだと考えます。
- 新規マネーの流入で過熱化
- ブロックチェーン技術のイベントの終了
1.新規マネーの流入で過熱化
何度か記事で書きましたが、ゴールデン・ウイーク中の仮想通貨の暴騰をみた投資家が一斉にビットコインをはじめとする仮想通貨を買いに向かったことです。
このため、リップルやNEM、イーサリアム、リスクなどの仮想通貨は大暴騰しました。
参考:リップル(Ripple)が2週間で10倍の大暴騰を記録!
取引所の多くは、数1000人以上もの口座開設者の列ができていたようで、2,3日経っても入金ができないような状況が続いていました。
これは、金価格が暴騰した時に田中貴金属に行列ができるのと似ていますね。
2.ブロックチェーン技術のイベントの終了
5月22日~25日の4日間、コインズバンク主催のブロックチェーン会合『Consensus2017』が開催されました。
ここでは様々な新しい発表が行われ、特にZcashが瞬間的に200%もの上昇劇を見せました。
参考:ビットコインを金融資産として持つ? 〜「Consensus2017」で暴騰〜
ここで買う人はみんな買ってしまったといいうわけです。
24日には経済番組のWBSでビットコイン価格の上昇が報じられ、翌日には朝の報道番組でも取り上げられることとなり、ある程度認知度が広まったことから、もうこれ以上買い手がいない状態になったしまった、ということではないでしょうか。下から買っていた人も、さすがに利益確定を考えるでしょう。
イベントの終わりは、下落のタイミングとしてちょうど良かったということですね。
ちなみに、筆者は24日に仮想通貨の勉強会に参加しましたが、歴戦の投資家達は25日には下がるんじゃないかという見通しを立てていました。
NEMで投資資金を100倍にした友人も、25日に夜にビットコインを売り始めており、さすがというところ。
この暴落の裏には、こうして大きな利益を上げた人もいるのです。
さて、ビットコインは記事執筆時点では30万円を挟んで推移しており、下落の安値から半値以上切り替えしているという状況です。
『半値戻しは全戻し』という相場格言もありますが、これだけの大暴落が起きたにも関わらず非常に強いといえるのではないでしょうか。
ビットコインはここが買い場か、売り場か!?
今後の見通しを加藤さんに記事を書いてもらう予定ですので、ご期待ください!