4,5月の仮想通貨市場の盛り上がりで、国内の交換業者の口座数が急増し(コインチェックの口座開設申請数が急増)たと報じられていました。
ビットコインの売買代金トップのLiquid by QUOINEも、1日のビットコインの取引高が9万BTCを越える日がありましたが、意外にも取引高は直ぐに細っていってしまいました。
口座数の伸びのわりに取引高が付いてきていないのは、1BTCの価格が上がったために取得単価が上昇したからか、それとも買いっぱなしの人が多いからでしょうか。それとも、圧倒的に取り扱い通貨の数が多い海外取引所へ送金したからでしょうか。
国内の交換業者のなかで、売買代金と口座数の月次情報を公開しているGMOコインを見てみましょう。
◇GMOコインの売買代金と口座数の推移
年月 | 営業 日数 |
GMOコイン | ||
仮想通貨 | ||||
仮想通貨 月間売買代金 |
口座数 | |||
百万円 | 口座 | 口座数増減 | ||
2018年03月 | 31 | 293,753 | 144,376 | |
2018年04月 | 30 | 189,164 | 154,514 | 10,138 |
2018年05月 | 31 | 208,828 | 163,189 | 8,675 |
2018年06月 | 30 | 126,790 | 169,888 | 6,699 |
2018年07月 | 31 | 163,639 | 177,859 | 7,971 |
2018年08月 | 31 | 258,833 | 187,448 | 9,589 |
2018年09月 | 30 | 220,532 | 197,315 | 9,867 |
2018年10月 | 31 | 89,682 | 208,675 | 11,360 |
2018年11月 | 30 | 589,350 | 217,264 | 8,589 |
2018年12月 | 31 | 604,228 | 225,426 | 8,162 |
2019年01月 | 31 | 165,374 | 232,771 | 7,345 |
2019年02月 | 28 | 201,037 | 239,090 | 6,319 |
2019年03月 | 31 | 168,715 | 245,639 | 6,549 |
2019年04月 | 30 | 796,054 | 252,665 | 7,026 |
2019年05月 | 31 | 1,587,873 | 260,979 | 8,314 |
出所:GMOフィナンシャルホールディングスのデータより作成
データを公開している2018年3月から全て掲載しています。
これを見ると、2019年5月の口座数の伸びは、リップルの急騰で盛り上がった2018年10月よりも少なくなっています。
しかし、驚くべきなのは月間売買代金です。
口座数の伸びが過去最高であった翌月の2018年11月、12月には売買代金は大きく上昇しています。しかし、2019年4月、5月はその月を大きく上回り過去最高の売買代金を記録しています。
3月には約1687億円でしたが、5月には約10倍となる1兆5878億円となっています。
GMOコインは5月15日にレバレッジ取引の最大レバレッジを10倍から4倍に引き下げました。それでも、これだけの売買代金を記録し、前月比でも約2倍の伸びを見せたことは、直近の仮想通貨市場がいかに盛り上がったかという証拠ではないでしょうか。
先日行ったGMOコインの社長インタビューでは、仮想通貨FXが人気だと話されていましたので、売買代金の多くは仮想通貨FXのビットコインではないかと推測できます。
参考:仮想通貨のFX取引だけじゃない!石村社長へ聞くGMOコインの魅力
となると、仮想通貨FXのビットコインの最大レバレッジは7月31日まで10倍となっているので、あまり影響がなかったのかもしれません。
先日、GMOコインは取引所取引(現物・レバレッジ)のAPIを公開しましたので、ここから推測してみましょう。
APIより取引高を呼び出してみると、ビットコインの現物取引の売買代金は1日2億5000万円程度でしたが、レバレッジ取引では出来高が7000BTCを越えており、売買代金は1日60億円を越える規模となっていました。
しかし、ビットコインのレバレッジ取引の月間売買代金を推測しても5月に2000億円程度となります。やはり、仮想通貨FXが売買代金の大半を占めているといっても良さそうです。
仮想通貨FXのビットコインのスプレッドは、今年に入りかなり縮小してきており、ビットコインが80万円程度のレベルでは平時で350円~600円となっています。ビットコイン価格の0.06%程度の差となるため、良心的なスプレッドを提示しているのではないでしょうか。
ちなみに、同じく仮想通貨FXを提供しているDMM Bitcoinのビットコイン(BTC/JPY)のスプレッドは1500円程度となっており、GMOコインの企業努力が分かります。
5月25日にビットコインの証拠金取引の国内最大の出来高を誇っていたbitFlyerが、最大レバレッジを15倍から4倍に引き下げを行いました。これにより、取引高が3分の1程度に縮小(33万BTC→13万BTC)しました。BitMEXなどの海外のレバレッジ取引に流動性が逃げているように感じるなか、GMOコインのこのニュースはとても明るく感じます。
毎週のコラムでGMOコインのチャートを使って相場分析を行っており、スマホアプリもとても使いやすい取引所です。
仮想通貨FXは逆指値注文を行えるためにリスク管理も十分できますので、まずはアプリをダウンロードしてみてくださいね!
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