今週の仮想通貨市場は堅調に推移。84万円から93万円まで上昇しました。
筆者はここからの下落を予想しています。トレードとしては、93万円手前から売っています。
今後のイメージとしては、90万円を割り込んで87万円までは下落。さらに下がれば、83万5000円あたりまで見ています。
さて、今回は相場予想ではなく、仮想通貨の時価総額と売買代金に関して見ていきたいと思います。
以下はコインマーケットキャップです。
仮想通貨の時価総額上位10と売買代金、通貨の総発行枚数などが分かります。
出所:CMC
1位はBTCの約16兆円、2位はETHで約2兆円、3位にはXRPで1.2兆円となっています。
XRPは毎年Swellの前に急騰しやすい傾向にあることから、もしかしたら1カ月後にはETHの時価総額を抜いている可能性もありますね。
4位のテザーは約5000億円で、ここから下は時価総額が一気に小さくなっていきます。ビットコインキャッシュから分裂したビットコインSVが、意外にも1600億円ほどの価値があることに驚く人も多いのではないでしょうか。
では、このランキングを売買代金順に並べてみましょう。
出所:CMC
時価総額8位以下の通貨の入れ替わり、順位にも違いがあることが分かります。
・トップ10から外れた通貨
- バイナンスコイン(BNB)、ビットコインSV、ステラ(XLM)
・トップ10に入った通貨
- トロン(TRX)、イーサリアムクラシック(ETC)、パクソススタンダード(PAX)
パクソススタンダードをご存知のない方もいるかと思いますが、これはオントロジーのブロックチェーン上で動く、米ドルに紐付けられたステーブルコインです。バイナンスなどの取引所で多くの仮想通貨と売買できるようになっています。
参考:Ontologyのブロックチェーン上でステーブルコイン「Paxos Standard/$PAX」が発行されることが判明
売買代金を見てみると、一番取引されている仮想通貨はBTCではなくテザーであり、それも圧倒的に大きいことが分かります。
過去24時間の取引量で比較すると、BTCが約2兆円に対して、テザーは2.5兆円もあります。
これは、テザーが米ドルと連動するステーブルコインであり、多くのアルトコインがテザーと売買できることが要因でしょう。
ドル建ての通貨ペアがない取引所にもテザーを扱っているところは多く、仮想通貨を売却する際に、法定通貨の代わりにテザーに変える投資家も多いのではないでしょうか。
ビットコインは仮想通貨の基軸通貨と言われていますが、これを見ると、ビットコインではなくテザーなのです。PAXの売買代金が多い理由も、ステーブルコインだからでしょう。
EOSとTRONの売買代金が多い理由は、Dappsに使われているからです。
意外なのは、XRPの売買代金が1500億円ほどに対して、LTCは2700億円ほどあります。XRPよりも時価総額が4分の1のLTCの売買代金が2倍近くあるのは興味深いですよね。
ただ、日本の株式市場を見ると、時価総額の最も大きいトヨタ自動車は、売買代金でトップではなく日経平均の寄与度の高いファーストリテイリングやソフトバンクの方が多くなることもあり、必ずしも時価総額と売買代金が連動するわけではないと分かります。
先日、この話をセミナーでしたところ、これについて意外と気づいていない方が多く驚きました。
仮想通貨の取引の参考になりましたら幸いです。
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※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
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