ビットコインをメインに仮想通貨の取引をする際には、株式やFXとは異なった指標がたくさん存在します。
仮想通貨全体の時価総額のうち、どの通貨がどれだけの割合を占めているかを示す「ドミナンス情報」や、ビットコインの送金状況を示す「未確認取引情報」などが代表的です。
今回は、そういった指標と確認方法、見るべきポイントを紹介します。
仮想通貨全体の売買代金
仮想通貨は、基本的に売買代金が盛り上がると相場の上昇が継続しやすい傾向にあります。
そのため、日々売買代金を確認することが重要です。
全ての仮想通貨の売買代金は、みんなの仮想通貨では、レート一覧ページで確認できます。
平時は5~6兆円ですが、7兆円を超えると活況。売買代金が9兆円を超えてくると、天井圏が近いと判断することができます。
6月末から7月にかけては、活況を呈し売買代金が10兆円前後の日が続きました。この間上昇してきたビットコインも、その後の売買代金減少とともに下落しました。
ドミナンス情報
仮想通貨の時価総額は、基本的にビットコインが50%以上を占めており、イーサリアムが10%程度。次いでリップルが7%程度というのが2019年における現在までの状況です
これはコインマーケットキャップで確認することができます。
出所:CMC
相場が低迷すると、ビットコイン以外の仮想通貨は売られやすいため、ビットコインのドミナンスが上昇しやすい傾向にあります。直近では、ビットコインのドミナンスが70%を超えると天井圏となっており、そこに達すると、イーサリアムを筆頭に主要アルトコインのドミナンスが上昇する傾向にあります。
未確認取引情報
ビットコインの送付を行うには30分程度掛かりますが、送金依頼から着金までの間にある取引を、未確認取引と言います。
この未確認取引の数が多いと、ビットコインの送金詰まりと呼ばれる現象が発生していると言われ、ビットコインが売られやすくなります。
これは、アービトラージ取引を行っているトレーダーの買いも少なくなるからでしょう。
これは、blockchain.comで確認することができます。
1万5000件以上の未確認取引が発生して場合は、注意しておきましょう。
取引所別取引高
コインマーケットキャップを見ると、通貨別にどの※取引所でどれだけ取引されているか確認することができます。
※APIを提供している取引所のみ
この時に、中国人に人気があるとされているBW.comやcoinbeneの売買代金が上位に入ると、相対取引需要が膨らんでいるということで、相場が上昇しやすい傾向にあります。
参考:https://coinmarketcap.com/currencies/bitcoin/#markets
国別取引高
仮想通貨の取引に関する様々なデータをまとめたCoinhillsというサイトがあります。
ここでは、国別の売買代金を見ることができます。
出所:Coinhills
参考:Most traded National Currencies for Bitcoin
ただし、APIを提供している取引所のみのデータであり、米国ではコインベース、日本では仮想通貨FXなどで月の売買代金が8000億円ほどあるGMOコインのデータが入っていないと思われます。
あくまでも参考ですが、6~8番目あたりに新興国が入ってきた場合は、資産逃避が進んでいる可能性があります。
4月2日にビットコインが10万円以上急騰した際には、ブラジルの取引高が急激に膨らみました。
1日1回は確認しておくと良いでしょう。
ハッシュレート
ビットコインの価値に紐づいているとも言えるハッシュレート。
ハッシュレートの高さは、ビットコインのセキュリティーの高さとも言えます。
出所:blockchain.com
マイニングマシンの進化により、ハッシュレートは上昇傾向にありますが、日々の変化率には注目しておきましょう。
9月23日、突如としてハッシュレートが40%も急落しました。これが投資家心理を悪化させ、ビットコインは10万円以上の下落することとなりました。ハッシュレート急落の原因は謎のままですが、ハッシュレートの変化が相場に影響を与えたと言われています。
余裕がある方は、ビットコインとビットコインキャッシュのハッシュレートも見ておくと良いでしょう。
まとめ
今回ご紹介した指標の多くは、毎日大きく変化するものではなりません。ただ、毎日確認することで相場の小さな変化にいち早く気がつくことができます。
これは6つの指標のチェックには5分も掛かりませんので、日々の合間にチェックしてみてはいかがでしょうか。