暗号資産(仮想通貨)は注目を集めている人気の投資対象であり、うまく波に乗れば大きく利益を伸ばすことができるため、これから参入を考えている方は多いと思います。
しかし、暗号資産の価格上昇に伴って、暗号資産詐欺の件数も増加傾向にあるといわれています。
そこで、暗号資産詐欺の特徴と、詐欺に遭わないために注意すべきことについて解説していきます。
暗号資産詐欺によくある7つの特徴
暗号資産詐欺によくみられる、7つの典型的な特徴についてご説明します。
特徴① 価格保証がある
価格保証とは、一定の値段より価格が下落することはありませんなどといった保証のことです。
物販やサービスなどであれば価格保証をすることはありますが、暗号資産は価格変動が激しいためどこまで価格が下がるのか予想は難しく、販売側にとっても大きなリスクとなることから、価格保証をすることは不可能に近いといえます。価格保証という言葉は安心感があるため、詐欺を売り込むには使い勝手の良い言葉であると考えられますが、本来は金融商品の価格を保証することは違法行為に該当します。
実際に、株や投資信託などには価格保証は適用されていません。
では、なぜ暗号資産詐欺で価格保証という宣伝文句が横行しているかというと、暗号資産の法整備はまだ完全に整っているとはいえず、抜け道があるからだと考えられます。
特徴② 代理店・個人店販売
暗号資産は基本的に取引所から直接購入するものであり、代理店や個人から購入するものではありません。よくある詐欺の手口として、取引所では扱っていない暗号資産が買えると宣伝することで代理店や個人から購入させようとし、高確率で持ち逃げされてしまいます。
取引所での購入は履歴が残りますが、個人からなどでは履歴が残らないため警察も対応が難しいのが現状です。
特徴③ 有名人を打ち出す
「有名IT企業の社長が絶賛」や、「某大物芸能人も利用している」などといった個人名を利用した手口も多くあります。
また、「金融庁に務めている友人から特別に教えてもらったもので」という宣伝文句もあります。
これらの手口に使われている人達に直接連絡して真偽を確かめるのは難しく、嘘がばれくにいために横行していますが、似たようなことを言われたらかなり高い確率で詐欺だといえます。
特徴④ セミナーや友人からの勧誘
勧誘をするのは、1人紹介するごとにいくらか報酬がもらえるからです。つまり、勧誘をしてくるセミナーや友人は必ずしも暗号資産が儲かると思っているわけではなく、報酬をもらうために勧誘をしていると考えた方が妥当です。
また、セミナーや友人を利用するのは、公の場での勧誘しない方が良いからでもあるので、このことからも勧誘を受けたら詐欺の可能性が高いといえるでしょう。
特徴⑤ 限定販売をしている
暗号資産は全世界で同じものが販売されているため、「ここでしか買えない」や、「今がチャンス」といったような限定販売は、基本的にありません。
もし限定販売が気になるならば、まずは取引所で扱っているかどうかなどを調べてみることが重要です。
特徴⑥ SNSでの勧誘
本当に儲かる話であれば自分で投資をするはずなので、しつこく誰かを勧誘するということはほとんどないといえます。
したがって、SNSを使ってしつこく勧誘がある場合は、暗号資産詐欺である可能性が高いと考えられます。
また、SNSのプロフィールはいくらでも嘘をつくことができるので、SNSの情報だけで相手を信用することは推奨しません。
特徴⑦ HYIP(高収益投資プログラム)
HYIPはHigh Yield Investment Programのことで、高収益投資プログラムのことを指しており、株式や投資信託などと比較して、かなり高い金利や高配当で出資者を募っています。しかし、その実態はネズミ講と変わりはなく、HYIPを作った人が儲ける仕組みになっているうえに、出資した人に対する高金利や高配当が保証されているわけではありません。
暗号資産詐欺で注意すべきこと
取引所に上場する前の暗号資産である未公開暗号資産は、まだ適正な価格設定がされていない段階であるため、詐欺によって価格を釣り上げて販売されることが考えられます。
そもそも未公開暗号資産の関係者でない限り、一般の人に情報が渡されることはまずないと考えられるため、手を出さない方が得策です。
また、どんなに実力のある投資のプロが運用している投資信託でも、元本を切り崩さずに安定的に月10%程の配当をしていることは、ほぼありません。
それなのに、ただでさえ乱高下の激しい暗号資産の投資家が、月10%以上の超高配当を安定的に出し続けるのはほぼ不可能だといえます。
最初は高配当をもらえていたのに途中からもらえなくなり、結局損をしたというのはよくある詐欺のパターンです。
暗号資産詐欺に遭わないための対処法
暗号資産の取引所は登録制になったことから政府や専門機関の監視のもとで運営されており、取引履歴も残されていることから詐欺被害に遭いにくいといえます。
また、履歴が残っているおかげで万一犯罪に巻き込まれたとしても、自分が投資した額を証明することも可能なので、暗号資産の取引は公認の取引所で行いましょう。
個人からの暗号資産を購入しないことは、基本中の基本です。
また、高配当で元本保証と宣伝している暗号資産投資はかなりの確率で詐欺なので、手を出さない方が得策です。
しかし、詐欺の手口は日に日に巧妙化しているので、自分が詐欺にあっているかもしれないという思考を持つことも重要です。現段階の最も有効な対処法は先ほども述べた通り、うまい話にはのらずに公認の取引所で直接暗号資産を購入することです。
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