先週から、ダウ平均株価や日経平均株価が大幅に値を下げるに連れて、ゴールドなどの安全資産の価格が急上昇しています。
出所:世界の株価
主な原因としては、新型コロナウイルスの蔓延が経済活動の鈍化につながると考えられリスクオフの状況を招いたことで、まさに「有事の金」からゴールドが買われたといえます。
国内においても新型肺炎の感染が拡大しており、多くのイベントが中止となり、不要不急の集まりが控えられるなか、消費をはじめ経済活動にも大きな影響が出はじめています。日本では今年の夏に、東京オリンピックの開催が予定されていますが、もし中止などになってしまった場合は日本経済へ大きなダメージを与えることになってしまうでしょう。
それは、株式市場や為替市場だけではなく、仮想通貨市場へも影響する可能性があります。
ビットコインは安全資産として捉えられており、リスクオフの局面で買われることもあります。しかし、今週は月曜日に日経先物が下げるとともにビットコインも下落に転じ、既に10万円近い値下がりを見せています。現在は100万円というかなり意識されてきた価格帯にいるため、ここで反発することができるかどうかが、今後の重要なポイントとなってくることでしょう。
では、シナリオ別の売買戦略を考えていきたいと思います。
週足チャート分析
- ・売り、タイミングを見て買い
週足レベルでは112万円の価格が前回の戻り高値になっているため、この価格を上抜けることができなければ、週足レベルでの完全な上昇トレンド転換とは言えないでしょう。しかし、100〜104万円のゾーンを明確に超えている事実があるため、押し目となった場合は買いを狙っていきたいところです。
ただし、このゾーンを割り込んでしまった場合は、投げ売りが加速しそうです。半減期への期待は一度忘れて、売りを狙っていこうと思います。
週足レベルのファンダメンタルズを見るならば、今年にはビットコインの半減期も存在するため、どこかで年初来高値を超えてくる可能性の方が高いと考えます。
4時間足チャート分析
- ・反発確認後に買いを狙いたい
4時間足チャートでは、上昇チャネルを下抜けした後、下降チャネルを形成しているのが見られます。
現在は下降チャネルの下限位置とレジスタンスとなる青色ゾーンが重なる位置で推移しており、一気に割り込むのは難しいと考えています。ここから大陽線や何度も下髭をつけ、反発しやすい形になった場合は買いを狙いたいと思います。
大手レバレッジ取引所であるビットメックス(BitMEX)のポジション比率を見ても売りの比率が60%とかなり高まっています。これらの買い戻しが行われると、ショートカバーで強い反発となる可能性があります。
出所:bullbearanalyzer
もちろん、ビットコインは短期的な下落トレンドのため買いのタイミングは慎重に図っていきたい場面です。しかし、需給バランスを見ると売りはショートカバー発生リスクも高く思えるため、注意したいところです。