4月の初め頃から力強い上昇を見せていた株価市場でしたが、9日にNYダウが2万7600ドル、ナスダックが史上最高値である1万ドルに到達した後に、約2500ドルの急落に転じました。4月から最大の下落幅を記録したため、市場がリスクオフムードへと転換していくきっかけになってしまうのではないかと考えています。
ビットコインもつられて下落し、107万円から一時97万円までとなる約10万円の下げとなりました。前回、コロナショックによって株価が急落したタイミングでもビットコインは同じように下落していたため、株式市場の動きも見ておくことは必須だと考えています。このまま株価が下落していく展開となった場合は、ビットコインの方向性も読みやすいのではないでしょうか。
それではチャートを分析し、展開ごとの売買戦略を考えていきたいと思います。
4時間足チャート分析
4時間足チャートでは強いレジスタンスとなっている前回高値の110万円を超えることができず、上昇トレンドラインの下限まで下落してきました。そこでの反発が見られたため、基本的な戦略としてはラインを割り込むまで買いを狙っていきたいと考えています。
しかし、株価の急落やローソク足の角度を見た場合、短期決戦での立ち回りが中心となりそうです。
ラインを割り込んだ場合は、まずはリターンムーブを確認してから売りポジションを構築していこうと思っています。ドル建ての週足チャートを見ても長い下降トレンドラインにぶつかって反発していますし、株価を睨みながら下落トレンド入りとなる可能性も視野に入れながら取引をしたいところです。
1時間足チャート分析
こちらは奇麗な三角保ち合いを形成しており、保ち合いのブレイクに乗るだけでかなりの値幅が取れる展開となっています。
1時間足をはじめとした下位足のチャートが下落トレンドになっているため、反発しているものの買いポジションは長く持てない印象です。短期足の動きを見てから、長期足の流れに乗っていくように取引しているのですが、5月からの上昇トレンドラインの下限(99万円付近)を守れるかどうかが重要となりそうです。
テザー(USDT)建てポジションの変化
さて、6月に入って急上昇していたテザー建ての買いポジションはほぼ全て決済されました。
これらのポジションが積み上げられた方向に動きやすいのですが、今月は続きませんでした。結果的に6月初頭の価格とほぼ同じであり、きれいにポジション調整が進んだといえそうです。しかしながら、一方的に買いポジションが縮小しているため、この流れが止まらない限り下方向へ動くという考え方ができます。
2カ月ぶりの株価の下落に相関関係のあるビットコイン、テザー建てのポジション調整。
これらを考えると、99万円付近を割り込んだ際には急激な下落が発生する可能性がありそうです。