7月に入りハッシュレートが上昇。2日の難易度調整前から大きく上昇し、わずか2日で102EH/sから147EH/sまで跳ね上がる場面もありました。直近では、平均125EH/s程度で推移しており、史上最高値レベルとなっています。
▼ビットコインのハッシュレートの推移
出所:coinwarz
この状況を見てか、ビットコインは難易度調整を通過すると上昇に転じ、6日に100万円を回復しました。ただ、イーサリアム、リップル、ビットコインキャッシュの方が上昇幅が大きかったため、主要アルトコインにけん引された可能性もあります。ここ最近は6兆円割れが続いていた1日の売買代金も8兆円近くまで増加。ここ2週間はレンジ相場だったためか、上昇の過程で売り向かうトレーダーも多かったのでしょうか。ビットメックス(BitMEX)などでは、売り比率が高くなっており、そのたびにショートカバー的に上昇する展開となっています。
午後7時過ぎの時点で、ビットメックスの売り比率は53.8%、バイナンスでは52.2%となっています。
TAOTAOのレバレッジポジション状況を見ると、100万円以下でつかまっている売りポジションも多く、下がってもしばらくはやれやれの買い戻しが相場を下支えしそうです。
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— ひろぴー (@hiropi_fx) July 7, 2020
100万円以下で捕まっているポジションが多いですね。
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さて、アルトコイン人気がようやくビットコインに回帰したようですが、もう一つ気になるのは中国株の強さです。上海総合指数はコロナショック前の3100を大幅に上回り、今日時点で3345.33で引けています。これは青天井ゲームが始まったといえそうです。
また香港A50株を見ても、デモ活動とは裏腹に直近最高値を更新しています。ここ最近調整傾向にある米国株や日本、欧州株を差し置いて独歩高となっています。
▼上海総合指数
出所:みんなの株式
今回の中国株のリスクオンにはかなり注目しています。この値動きが何かの序章なのでしょうか。
ニュースを探ってみると、6日に中国シノバック・バイオテックが新型コロナウイルスワクチンの第3相臨床試験を開始すると発表していました。コロナワクチンの開発で後期試験を始めるのはグローバルで英国アストラゼネカと、中国シノファームの3社のみです。
参考:中国シノバック、コロナワクチン後期治験開始へ 世界で3社目
やはり根本的な解決策であるワクチンの登場は、市場を大きく押し上げる効果があります。今回のコロナショック以降、中国でも大きな緩和マネーが流れ始めた可能性があり、それらが株式市場に流れ込んでいるのでしょう。
仮想通貨はどうかというところですが、中国人の資産の一部はテザーなどのステーブルコインから仮想通貨市場に流れ込んでおり、法定通貨で見ると、圧倒的なチャイナマネーが市場を動かしています。
出所:bitcoinization
これまでであれば、NYダウが上昇して一服した後に仮想通貨も反応するという状況でした。しかし、中国主導の相場となると、株式も仮想通貨も同時に上昇するのかもしれません。