App Annieによると、コインチェック(Coincheck)が2020年上半期のアプリダウンロード数において国内No.1※(1)を獲得しました。8月には累計ダウンロード数が300万を突破!ダントツのアプリダウンロード数となったようです。
これを記念して、コロナショック※(2)以降の暗号資産投資についてのユーザーアンケートを行っていました。
※(1) 2020年1月~6月 データ協力:App Annie
※(2) 2020年2月下旬
【調査概要】
調査期間 : 2020年8月7日(金)〜 8月14日(金)
調査方法 : WEBアンケート調査
調査対象 : Coincheckのユーザー 5987名
興味深い結果となっていましたので、筆者なりのコメントを書きたいと思います。
アンケート調査ページ:アプリダウンロード数No.1を記念して、ユーザーアンケートを実施!コロナショック以降の暗号資産投資家の心理は?
株式投資家が仮想通貨市場に参入
3月13日にビットコインが一時45万円まで下落しました。しかし、過去2年ビットコインは値を戻していることから大幅下落をチャンスと捉え、買い向かったユーザーが多かったのではないでしょうか。
また、株式よりも戻りが早かったために、ここで株式投資家が多く参戦した可能性があります。
特に新規の仮想通貨投資家の伸びがすさまじく、このペースでいくと2017年に迫りそうな勢いです。
また興味深いのは、仮想通貨の購入理由として「法定通貨のインフレヘッジ」が挙げられていることです。ナスダックに上場しているマイクロストラテジーは、既に400億円以上のビットコインを購入しているのですが、その理由はインフレヘッジとなっています。
個人で、しかも日本人がインフレヘッジを行うという発想に少し驚きました。
そのためか、仮想通貨へ投資する時間軸を長期に捉えている人が大半を占めています。
これまで仮想通貨へ投資を行う人は、FXユーザーが多いとされていました。しかし、今回のアンケートでは株式と投資信託が上位を占める結果となりました。このふたつは、バイ&ホールド戦略をとっている投資家が多いと考えられるため、仮想通貨と相性が良いのかもしれません。
仮想通貨の魅力は少額取引
株式投資を行っている人が多いことから、高いリターンを期待している人が多い印象がありますが、少額取引が1番の理由となりました。TAOTAOでの入金では10万円以下が大半を占めるようで、仮想通貨が投資家の間口を広げているといえます。
コインチェックは、やはりスマホアプリの画面が評価されました。動作が軽く、レート一覧で多くの仮想通貨の価格動向を確認できる点が、多くの投資家から支持されています。また、投資未経験者にとって、複雑な機能がない部分も分かりやすいのではないでしょうか。
暗号資産の名称を知らない人が多数
5月1日に施行された改正資金決済法により、「仮想通貨」の名称は「暗号資産」に変更されました。海外では「Crypt asset」と呼ばれているからだそうです。筆者が投資を始めた際には、「Crypt currency」だったのですが、その名称は浸透しなかったようです。
しかしながら、そもそも名称が変わったことを知らない人も多く、新しい名称を普段から使用している人は20%以下に留まりました。
今回のアンケートにおいて、仮想通貨市場に2017年以来となる規模の新規投資家の参入に、株式投資家という新しい層が加わったことが分かりました。これは、これまでにない大きな変化といえます。
やはり、コロナショックを機にビットコインの資産的な評価が見直されたことが大きいのではないでしょうか。
ストック・フローモデルでは、ビットコインが500万円以上になる可能性も示されているのですが、目先はビットコインキャッシュの分裂問題も気にしておきたいところですね。