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~アメとムチにゆれるビットコイン!次はどっち?~

筆者: 鳳ナオミ

暗号資産マーケットウォッチ・Weekly(11/20号)

<解説及び着目点>

11月第3週の暗号資産売買マーケットは、ビットコイン(ティッカー:BTC)、アルトコイン(ビットコイン以外の暗号資産)に関わらず、全面安の様相を呈しました。第2週には史上最高値更新が相次ぎましたが、地合いは一転して悪化しています。

きっかけは様々ですが、ニュースフローとしては、Mt.GOX事件の再生計画が確定したことで債権者へのBTC(フォークのBCH含む)の返還、換金売りの連想、及びマイニング収益(取引承認に必要となる複雑な計算作業への成功報酬対価として得られる暗号資産収益)の悪化に伴う関連企業の業績悪化(株価の大幅下落)→保有暗号資産の売却懸念が台頭したとも言えるでしょう。ただ、根底には規制環境を巡る動きがあると考えています。

 

SEC(米国証券取引委員会)によるBTC先物ETFの承認がなされたのは記憶に新しいですが、一方で、BTC現物ETF は承認しない事が明確になりました。更に暗号資産事業者への規制強化並びにブローカーの報告義務拡大が明記された米インフラ法案の成立もあり、米大手マイニング企業のマラソン社や暗号資産レンディングを手がける米ブロックファイ社に対するSEC調査など、規制強化スタンスがここにきて鮮明化しています。

 

また、イングランド銀行の暗号資産に対するけん制発言、国内でも資本規制を課す外為法改正の動きなど、米国以外の金融当局による規制も台頭し始めています。

規制環境に関して、世界最大の民間資産運用会社であるブラックロック(運用資産残高約1,056兆円)の、「米国での規制が明確化するまで暗号資産ETFについて運用計画はない」という発言が物語っています。ただ、こうした発言や動きがニュースバリュー有りとして取り上げられる辺り、数年前とは暗号資産を巡る環境が大きく変化している証左ともいえます。

 

一方、インドでは国を挙げて暗号資産の取り組み強化(関連税制の大幅引き下げ)、スペイン大手銀がBTCのETF提供を計画するなど、先進国以外の国による、官民挙げて前向きな動きも無視はできません。暗号資産の主導国がどこになるかは断定できませんが、子供のしつけをするが如く、まだまだアメとムチのせめぎあいが続きそうです。

 

JDR.株式会社で算出しているJDR.Index(ジェーディーアールインデックス)は暗号資産マーケット全体を観察する指標として便利で、同指標の11月第3週のパフォーマンスは-14.8%の下落で、暗号資産全体は全面安だったことがわかります。ビットコイン単独では-14.0%の下落です。

JDR.が個別で格付け(レーティング)しているコインでは、最も下げが少なかったトロン(同TRX /-9.1%)でも1桁のマイナス、他は軒並み2ケタマイナスの下げとなっています。先週まで大きく上昇したライトコイン(同LTC/-27.5%)の下落が目立ちました。

 

逆ウォッチ曲線分析における各暗号資産のポジションニング、個別事例としてドージコイン(同DOGE)を参考まで紹介します。分析の詳細及び11月4週の注目ポイントはこちら(アメとムチにゆれるビットコイン[鳳1] からご覧いただけます。


「逆ウォッチ曲線」とは、売買高(売買代金)と価格の関係を示す一つの考え方で、①売買高の増加→②価格の上昇、③売買高のピークアウト→④価格のピークアウト→⑤売買高の減少→⑥価格の下落→①売買高の増加、が半時計周りに推移する、という至って単純なサイクルを示すものです。

  

 暗号資産マーケットに関連する主要な出来事及び相場回顧、翌週の注目点をピックアップします。(対象期間:前週金曜午後~金曜日午前)

 

<主な出来事、要人発言、事業会社発表など>

11月13日(土)~11月15日(月)

👉米大手映画館チェーンのAMC、BTCによるオンライン決済開始
👉米国人の16%以上が暗号資産所有経験、18~29歳では31%、内男性では43%
👉インド下院、暗号資産業界代表者を集めて11月15日(月)に会議を開催
👉ブラックロック、「米国での規制が明確化するまで、暗号資産ETFについて計画はない」
👉米SEC、ヴァンエックBTC現物ETFを非承認
👉BTCがソフトフォーク「タップルート」に成功 

11月16日(火)

👉ヴァンエックのBTC先物ETF(ティッカー:XBTF)が16日より取引開始
👉米インフラ法案成立、暗号資産事業者への規制強化、ブローカーの報告義務拡大
👉ブルームバーグとギャラクシーデジタル、共同でソラナ(SOL)指数インデックスを立ち上げ
👉スペイン大手銀行サンタンデール、ビットコインETFの提供を計画
👉インド政府、暗号資産は禁止しない方向性で調整 

11月17日(水)

👉イングランド銀行副総裁、暗号資産と従来の金融システムとの融合に警鐘
👉財務省、暗号資産に資本取引規制、外為法見直しへ
👉暗号資産取引所のFTX、再び日本IPでもログイン可能に
👉マウントゴックスの再生計画が認可決定
👉ツイッター社、BTC保有に慎重
👉米大手マイニング企業のマラソン社、SECから召喚状 

11月18日(木)

👉インド、利用者が暗号資産取引所に支払う間接税を18%から1%に引き下げ
👉米SEC、ブロックファイの暗号資産利回り商品を調査
👉米金融大手フィデリティ、カナダでBTC取引提供
👉三井物産デジタルアセット、三菱UFJ信託、SBI証がセキュリティトークンの公募ファンドでコラボ
👉アマゾンが来年1月から英国でのビザカードの利用を停止
👉暗号資産取引所FTX、メジャーリーガー大谷と長期契約

11月19日(金)

👉米PayPal、新アプリで暗号資産決済開始
👉インド政府、暗号資産を通貨と認める方針か。首相が各国に暗号資産関連技術の協力要請
👉米エヌビディア、第3四半期でマイニング製品群売上が6割減
👉FRB理事、「ステーブルコイン発行は銀行に限定すべきでない」
👉ペルー中銀、インド・香港・シンガポールの中銀とCBDCで提携

 

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<ディスクレーマー>

本資料は、暗号資産の参考となる情報提供のみを目的としたものです。投資に関してはご自身の判断でなさいますようにお願い申し上げます。本資料は、筆者が各種メディア報道、事業会社アナウンス、要人発言などより抜粋し、作成しておりますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。

また、本資料に記載された意見や見通し等は、今後、予告なしに変更されることがあります。

 

 

鳳ナオミ

鳳ナオミ

大手証券アナリストとして10年以上経験後、リスクモデルを駆使する絶対収益追求型運用(プロップ)に従事、ボトムアップとトップダウンアプローチを得意とし年平均+15%以上のリターンを実現。その後オルタナティブ投資、ファンド組成、企業再生に取り組むなど多岐に渡る金融経験を持ち、現在はクリプトの世界に。日本初のデジタルマネー格付け及びインデックスを提供する「JDRpro.」の運用責任者も務める。

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