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04月21日 07:30
コラム

リップル取引高国内トップのbitbank、廣末社長へ取材!

マウントゴックス事件の直後2014年6月に創業し、先物取引のbitbanktradeと現物取引のbitbank.ccを展開し、XRPの取引高で国内トップを誇るbitbank。

今回は仮想通貨業界にとって激動の2017年を振り返るとともに、昨今の業界事情などに関して廣末社長に取材させていただきました。

聞き手:児山 将(みんなの仮想通貨)

 

ビットバンク株式会社の玄関より 写真:菅原文太

 

―本日はよろしくお願い致します。まずは、昨年大きく盛り上がりました2017年の話を教えていただけますか。

廣末社長(以下、廣末):2016年末にビットコインの価格が10万円から15万円まで上昇した時に社内ではとても盛り上がっていました。価格は大きく上昇しましたが、日本での盛り上がりはイマイチという感じで、思ったよりお客様の増加には結び付きませんでした。その後中国の取引所規制が起こり再び10万円まで下落。まだまだ仮想通貨は日本での浸透は先になるのか、という印象を受けていました。

しかし、4月の資金決済法(仮想通貨法)の施行により大きく盛り上がり日本に流れが来ました。

 

実はこの法案に関して、私は2015年に当局と議論したことがあります。ブロックチェーンの技術はインターネットに次ぐ技術革新。これまでの情報化の産業は全てアメリカに主権が流れてしまった過去があります。そのため、ブロックチェーン、仮想通貨に関しては日本が先んじて法律面を進める大きなチャンスでした。

私の考え方としては、社会悪(マネロンなど)は絶対的に規制するために、本人確認などを徹底して行う。しかし、その他の入り口では、前向きなブロックチェーン技術の活用を促進させるべく、大きな規制をするべきではない、ということでした。

結果的に、法律はこれに沿ったかたちで事業者にとってフレンドリーになり、初動としてはバランスの良い法律構成になったかと思います。事業者の参入余地が拡大し、法律の施行による仮想通貨への安心感の広まりもあり、日本で一気に成長することとなったのではないでしょうか。

 

また、世界的な低金利と金余りによりリターンを求める投資マネーが流入。仮想通貨市場は市場のサイズが小さいので、少しの資金流入でも大きなインパクトがあり年末にかけた盛り上がりはこういった背景があったのではないでしょうか。

 

当社にもプラスの影響が当然ありました。当社はbitbank tradeという先物(BTC FX®︎)ができるサービスと、bitbank.ccという取引プラットフォームを運営しています。どちらのサービスも、年末にかけて大きく出来高が上昇しました。

 

仮想通貨の大きな波は2つありまして、1度目は法律の施行により注目が集まってきた5月のゴールデンウイーク明け。2度目は10月でビットコインの価格上昇によるものでした。当社は広告を積極的に行っているわけではないですが、自然流入で来ていただけるお客様が大きく伸びていきました。

 

直近ではハッキングによる資産流出もありましたが、当社はセキュリティに関してはかなり厳重に対策をしておりましたので、2018年2月も口座数、預かり資産高は順調に増えているという状況です。

 

―bitbankはXRPの取引高が日本でもトップクラスですが、MONAコインの取引高もかなり大きいようですね。

廣末:リップルは板を見ての取引ができることで、取引の透明性を評価していただいているのかもしれません。

モナコインの取扱いは2017年7月と遅かったのですが、私自身も初期のモナコインの開発コミュニティの支援などを行っていたりしましたので、bitbankにネガティブな印象を持たれているユーザーさんは少ないと思います。

 

―取引システムに関してはいかがでしょうか。

廣末:100%安定的な取引を行えているわけではないですが、安全・安定的な取引を行うことが基本中の基本としています。仮想通貨の取引所はサーバーが弱いという意見が多いようですが、bitbankはシステムの負荷に関しては大きな問題はありません。ただ、新規顧客の急増によるお問い合わせの対応を急務としています。

現在カスタマーサポートは20名程度で行っておりますが、それでも時期によりご連絡が遅れてしまうことがあるので、このあたりは頑張っていくしかないですね。仮想通貨は専門的な部分が多く内容がひとつひとつ違うことが多いので、アウトソーシングを行わずに社員のみで対応するようにしています。

キャンペーンを行うなどしてもっと出来高を増やすこともできるのですが、まずは既存のお客様への安心安全なサービス提供を一番にしているために積極的なマーケティング施策はほぼ行っていないという状況です。

 

―bitbank.ccの仮想通貨の売買手数料が無料ですが運営していけるのでしょうか。

廣末:bitbank.ccのホワイトラベルパートナーからの収益などの、他サービスからの収益がありますので問題ありません。今後は大手企業も参入することにより、手数料競争に入ってくると思います。そうなると手数料はゼロに近づいてくると思いますが、可能な限り固定費を安くし、安定的に運営できるよう、頑張っていきたいと考えています。

 

―今後も多くの企業が仮想通貨事業に参入してくることが考えられますが、どう思われますか?

廣末:仮想通貨が儲かりそうだからということで参入すると、今後も事故が起こる可能性があります。仮想通貨の管理にしても、それぞれの取引所で違います。そうなると、色んなところで問題が起きてしまう。取引所の運営はトレードシステムをつくれば良いと思われますが、実際は分裂や新たな脆弱性の顕在化、BIPの対応など仮想通貨独自の問題点が多数あります。これから参入してくる企業は、仮想通貨の管理は専門企業に任せて、自社ではフロント側と集客に注力するというやり方が一番良いのではないでしょうか。

 

―ビットコインのレバレッジ取引は国内で最大25倍となっています。ボラティリティの高さを考えると規制が掛かるのではないかと思いますがどうでしょうか。

廣末:その声は高くなってくると思われます。しかし、FXが10倍になりそうだからビットコインも規制するというのは少し乱暴なのではないでしょうか。当社のbitbank tradeでは実効レバレッジは10倍程度ですし、相場急変時に強制ロスカットが発生した場合の追証はゼロにしています。そして、これで当社が被る損失はほとんどありません。適正なリスクコントロールを行えば、投資家、事業者ともに問題ないということが立証されているので、合理的な議論を行いたいと思います。

 

―アルトコインの取扱いに関しては、どのような基準で選定されているのでしょうか。

廣末:まず絶対的に大事なことが、自分たちで安全に取り扱うことができるということ。後は時価総額やコミュニティの状況、ディベロッパーの存在などいくつかのベンチマークを持っています。アルトコインは今後も増やしていく方向ですが、ひとつの仮想通貨を取り扱うのにとても時間を掛けています。

 

―ウォレットの管理に関してはいかがでしょうか。

廣末:基本的にホットウォレットには自己資金を入れておいて、お客様の資金は全てコールドウォレットに入れています。入出金時にホットウォレットとコールドウォレットのバランスを取っており、ハッキングリスクのあるホットウォレットには自己資金を充当することで、お客様の資産をリスクに晒さず安全性を保つとともに、常にホットウォレットに一定の仮想通貨があることで出金にも対応できます。

 

―2018年の仮想通貨業界の展望をお聞かせいただけますか。

廣末:難しい質問ですが、長期的にはまだまだ拡大が続くと思われます。

イノベーター理論的には、2017年5月からイノベーターからアーリーアダプターに切り替わったのではないかと感じています。マスアダプションへの移行期に向けて、事業者や開発者らが、仮想通貨の実用的なユースケースを創造できるかが試される時期にあるのではないでしょうか。ただ、今年から始まるライトニングの実用化などの技術的な進展が見られ、その可能性は高まってきていると言えるかもしれません。

 

政治的な面では3月のG20で議論されることとなっています。仮想通貨の価格は規制や体制からの圧力に一番弱いので、価格は軟調になり我慢の年となるのかもしれません。ただ、一方で、投資家からは新しいアセットクラスとして認識されつつあり、中小型のヘッジファンドからの資金流入はあります。そういった意味では、規制などで価格が抑えられながらも成長は続くのではないでしょうか。

 

―ビットコイン先物などの上場が昨年は話題になりましたが、このあたりはいかがでしょうか。

廣末:ビットコイン先物は機関投資家にとってはまだまだ市場は小さいので、もう少し時間を掛けて市場サイズを拡大していかないと大きく伸びるのは難しいと思います。ただ、個人投資家の先物マーケットは人気あって売買代金も増加傾向です。当面、先物商品はこちらの方で成長してゆけば良いのではないでしょうか。

 

―昨年のピーク時にビットコイン送金に数千円も掛かることとなり、本来の送金・決済で使えない状況となりました。ビットコインからビットコインキャッシュ(BCH)やライトコイン(LTC)に送金、決済利用が移るのでは?という声もありますが、いかがでしょうか。

廣末:いよいよライトニングが実用化に移っていきますので、細かなトランザクションはいちいちブロックチェーンを経由せずに済むようになります。そうすれば、手数料問題や送金遅延問題は解決されます。そもそも今後増加するトランザクション量を考えると、オンチェーンでは不可能です。それらを考えると、オフチェーンスケーリングを主としているビットコインが今後もメインとなるのではないでしょうか。

 

―中国問題はいかがでしょうか。マイニングまでも規制されてきている流れとなっています。

廣末:現在は締め付けが行われていますが、将来的には開放傾向に向かうのではないでしょうか。取引所に関しては拠点を海外に移しつつあることを見てもわかる通りので、そもそも仮想通貨の規制を行うのは無理があるように思います。規制を行った背景としては、人民元の流出懸念が発端でしたが、今後はイノベーション面に目が向いてくると思います。ただ、2018年にその流れが起きるかどうかは難しいですね。

 

ひとつの目途としては、中国の経済成長率が8%を安定的に超えてくると人民元が強含むと想定され、キャピタルフライトの話が軽減され、仮想通貨への規制も緩まってくるのかもしれませんね。

 

―ありがとうございました。

 

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