海外取引所ではメジャーなサービスである貸仮想通貨(レンディング)は、それぞれの通貨の貸借状況を計るバロメーターとなっています。
日本でこのサービスを行っている取引所はコインチェックとbitbankがあります。 GMOコインもサービスを行っていましたが、7月を最後に募集を終了しています。
今回は2018年4月から貸仮想通貨を開始しているbitbankについて見ていきたいと思います。
bitbankの貸仮想通貨の概要
貸仮想通貨とは、ユーザーが保有している仮想通貨を取引所が預かり、預かる期間で発生した金利をユーザーが得るという仕組みです。例えば、年間の金利が5%で1年間貸仮想通貨サービスを利用すると、ただビットコインを保有しているより5%の金利が得られることになります。
つまりユーザーが単純にビットコインを保有し続けるのであれば、貸仮想通貨を行っている取引所に預け入れることで、仮に価格が上昇すれば価格差と貸仮想通貨の金利を得られることになります。
対象となる通貨は、今のところビットコインのみとなっています。しかし、サービスページ(仮想通貨を貸して増やす)を見るとリップルやイーサリアムなどに取り扱いを拡大する予定と書かれています。
金利については3%から5%と幅があるものの、日本円の銀行預金金利と比較すると非常に高い金利ですので、ビットコインの価格下落のリスクを除けばメリットは大きいことになります。
貸仮想通貨のまとめ
- 対象者:bitbankのユーザー
- 対象仮想通貨:ビットコイン
- 利用料率:3~5%
- 期間:1年間
注意点とサービス考察
bitbankの貸仮想通貨は、基本的に満期までビットコインの売却ができません。つまり、仮に価格が下落しても損切りを行うなうことができないのです。ユーザーの任意のタイミングでの売却ができなくなることに注意してください。特例としてbitbankが認めた場合は、5%の解約料を支払うことで途中解約を行うことができます。
つまり注意しなければならない最大の点は、ビットコインの価格下落となります。
貸仮想通貨の金利は非常に高いものの、仮想通貨が1年後も同じ価格をとは限りません。仮想通貨市場の価値の変動は、専門家でも意見が非常に分かれるところであり、新しい技術で注目度は高いものの、価格が上がり続けるかどうかは誰にも分からないのです。
セキュリティー面を見ると、ビットコインセキュリティ専門企業の BitGoと提携していることもあり、コインチェックやZaifよりも高いレベルのセキュリティ対策を行っていると思われます。
レンディングサービスを使用する場合は、保有するすべての仮想通貨ではなく、1年間以上は保有しても大丈夫と思える程度の額を預け入れた方が賢明です。自分のニーズに合わせてレンディングサービスを利用しましょう。