先週は上昇を続けたビットコインも、10日の夜に1時間で7万円以上の下落を見せました。
数日間で形成していた三角持ち合いを下抜け、短期的な下降トレンドとなっています。
タイミングを同じくして、日足レベルにおいて一番のレジスタンスラインとなり得る下降チャネルを突破できずに反落。ここを突破できない限り、本格的な上昇トレンドは難しく、大きなレンジ内で推移する相場になっているのではないでしょうか。
ただ、現状の為替相場を見ると、ビットコインに良い影響を与えるものだと考えているため、そちらも振り返りながら今週のシナリオを想定していきます。
通貨安局面から訪れる資金流入
前回の記事(通貨安が仮想通貨を押し上げる)で書きましたように、ドルやポンドなどの主要通貨をはじめ、南アフリカランドやブラジルレアルなどの高金利通貨も売られており、世界的に通貨安が進んでいます。代わりに買われているのがゴールドと債券、そしてビットコインなどのリスクオフの際に買われやすい資産になります。
人民元安も進んでいることから、資産逃避として中国人が資産の一部をビットコインに変えていると考えられます。
参考:中国と仮想通貨のこれまで
こういった為替相場環境が続いている間は、基本的にビットコインは底堅い動きを維持すると考えています。
日足チャート分析
日足では一番注目していた下降チャネルで頭を抑えられてしまいました。ここを抜けられない限り、チャネルの下限である7000ドルを目指すシナリオも考えられます。
しかし、上述したように仮想通貨を取り巻くファンダメンタルズは良いため、今回の下落はただの押し目であるシナリオが有力だと考えます。
相変わらずと突発的な値動きも多いため、方向性を固めすぎないトレードが重要ではないでしょうか。
2時間足チャート分析
2時間足を見ると、上昇を支えてきたトレンドラインを割れ、下落が加速する値動き見られます。
そして、4時間足レベル以下ではパーフェクトオーダーが崩れ、下降チャネルが形成されてきました。
長期のトレンドは短期から形成されるため、一番注目すべきポイントは、この下降チャネルをまずは上抜けられるかどうかだと考えます。
早いうちに120万円(1万1600ドル付近)に値を戻せば、かなり印象が良くなり8月の高値を狙う動きとなる可能性がありそうです。
今後の売買戦略
これからの売買戦略としては、2時間足レベルの下降チャネルを上抜けられない限り売り目線でいきたいと思っています。
アメリカの中国への追加関税の一部延期により、株式市場に資金が流れクロス円も急騰。仮想通貨から資金が抜け下降チャネルを下抜ける動きを見せたため、ある程度の戻りがあれば売っていくつもりです。
短期的には売りたい相場ですが、日足はまだ上を向いているため、売りは短期決戦。ボラティリティを生かして、回転を効かせながら売買していきたいと思います。
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※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
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