コインチェックでモナコイン(MONA)の取り扱いが始まって以降、次にどの通貨を取り扱うのかあらゆる憶測が飛び交っています。
公平な情報で定評のあるユーチューブ番組「アンンゴロウ暗号資産研究ちゃんねる」では、エイダ(ADA)とアイオタ(IOTA)と予想していますね。
時価総額で考えると、3000億円以上あるイオス(EOS)の可能性が高いのですが、コインチェックの通貨別チャットに入っていません。
これは、EOSのDappsにはギャンブル系アプリが多いとされているのが、一つの背景としてあるようです。
話をさかのぼると、2018年5月18日にコインチェックが一部の仮想通貨の取り扱い廃止を発表したことにあります。
この時に、匿名通貨は上場廃止されるだろうと予想されていたものの、オーガー(REP)も対象になっているという意外なことがありました。
オーガーとは、分散型予測市場のプラットフォームであり、そこで使われる仮想通貨はREPです。ユーザーが自由に賭け事をつくることができ、誰でも参加することができますが、スマートコントラクトの技術を使うことで胴元がいないというのが特徴です。
参考:オーガー(REP)とは
これが賭け事、ギャンブルに当たるとして取り扱いが廃止になったというのが一般的です。
そうなると、上述したようにEOSの取り扱いは難しくなります。ETHのDappsでもFCKなどのギャンブルができるものはありますが、時価総額は2位でありほぼ全ての取引所で取り扱われているので、上場廃止になることはないでしょう。
日本の株式市場はどうか?
日本人は、とにかく賭け事はNGという風潮があります。カジノ施設の誘致で反対派が多く、しばしばニュースになっていることはご存知の方も多いでしょう。
一応、日本では公営ギャンブル以外での賭け事は違法とされています。しかし、ほとんどの街に一見ギャンブルとも言えるパチンコ・パチスロ屋があり、期待値が50%以下の宝くじは大人気。テレビCMでは鶴瓶さんが「買う、買う。買わない手はないやろ。」と宣伝しています。でも、日本ではギャンブルが違法なのだそうです。
さて、仮想通貨の上場と株式市場へ上場する企業を比べてみましょう。
賭け事に使われる仮想通貨が取り扱いできないのであれば、株式市場でも同じなのかもしれません。
調べてみると、東証1部には次のような企業が上場していました。
- セガサミーホールディングス(6460):傘下にパチスロ大手メーカーのサミーを持つ
- 平和(6412):パチンコ、パチスロ機器の大手
- SANKYO(6417):パチンコ機製造大手
- オーイズミ(6428): パチスロ用のメダル貸機、補給回収システムなどを制作
しかしながら、これらはパチンコ関連企業であり、パチンコ屋さんではないことが分かります。
パチンコ屋で有名な企業と言えば、マルハンやダイナムがあります。マルハンの売上高は2兆円を超えるというのですから驚きです。
上場してもおかしくないこれらの企業ですが、マルハンは未上場。ダイナムは2012年に香港証券取引所へ上場しています。
これを見ると、どうもパチンコ機器をつくる会社は上場できても、パチンコ屋は上場できないようです。2005年12月にはテレビCMでよく見るピーアークHDがジャスダックに上場申請を行ったそうですが、承認は下りなかったようです。
様々な記事を読むと、どうやら三店方式の営業形態が問題となっているようです。
そのため、仮想通貨に関しても、パチンコ屋さんタイプのオーガーはダメでも、メーカー的存在のイーサリアムの取り扱いは大丈夫だというロジックがあるようです。
そもそも日本ではパチンコ業界の市場規模が20兆円を超える規模があり、スポーツ業界の4兆円やコンビニ業界11兆円を遥かに凌ぐ規模があります。それでも日本ではギャンブルが違法というのには、一般人には理解できない何か深い理由があるのかもしれません。
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