ビットコインは投資対象として投資家だけでなく、一般の人からも人気を集めており、市場の動きも好調である傾向があります。
高騰しているビットコインの動きをみて、これからビットコイン投資に参入したいと考えている方もいらっしゃると思います。
しかしビットコイン投資を始めるには、価格が高騰しているというプラスの側面だけを見るのではなく、様々なリスクがあることも把握しておく必要があります。
そこで今回の記事では、これからビットコイン投資に参入する予定である人達が知っておくべきリスクについて解説します。
ビットコインの危険性
ビットコインなどの暗号資産は、日本円や米ドルなどといった国が公的に発行している法定通貨とは異なる特徴を持っており、その特徴がビットコインの危険性につながっています。
では、その特徴とは一体何なのか、順を追ってご説明します。
①投資家を保護する環境が整っていない
ビットコインなどの暗号資産は、未だに各国が試行錯誤しながら法規制を整えている段階であるため、暗号資産保有者が保護される環境が十分に整っていないことが現状です。そのため、送金に間違いがあった場合や、取引所が倒産するなどといったことがあっても、暗号資産が補填されるなどの保証があるとは限りません。
法規制が整えられていないということは何か問題が発生したとしても、ビットコインなどの暗号資産保有者は泣き寝入りするしかない可能性があるということです。
以上のことが、今まで多くの機関投資家達が暗号資産市場への参入を見送っていた理由でもあります。
②中央銀行が発行している通貨のように、国家による保証がない
日本円や米ドル、ユーロなどの法定通貨はその国の中央銀行が発行していることから、発行元が明確になっています。
また、通貨の価値が安定してこそ国の経済が成り立つため、政情不安などによって政府のコントロールが効かないなどといったことがない限り、通貨の価値は国家によって保証されています。
しかし、ビットコインを始めとした暗号資産は国家による保証はなく、中央銀行のように明確な発行元がないため、明確な管理者もいません。
このことから、ビットコインが何らかの要因で価格が大きく揺らいだとしても、誰も保証はしてくれません。
③常に激しい値動きと暴落の危険に晒されている
ビットコインなどの暗号資産の値動きは、株や為替と比較しても段違いであり、1日で10%近く変動することはよくあることで、数十分で30%前後も上昇することもあります。
このように大きな値動きがあるからこそ、この流れに乗ることが出来た時は大きく利益を伸ばすことができる魅力がありますが、大きな損失を被るリスクも覚悟する必要があります。
実際に、儲けることを目的としてビットコインを購入したのに、1週間もしないうちに価格が半分になってしまったというケースも非常によくあります。
つまりビットコイン投資に参入するならば、その値動きの激しさに耐えうる精神力が必要になるということです。
④取引所がハッキングされる可能性がある
ビットコインの取引を開始するには、専用の取引所で口座開設する必要があります。
しかし、取引所は100%安全だというわけではなく、ハッキングなどによって預けていたビットコインが流出してしまうリスクがあります。実際に、取引所がハッキング被害を受けたことで多額の暗号資産が奪われてしまったケースは何件も報告されているため、取引所側もセキュリティ強化に努めています。
しかしそれでも、何事に関しても100%大丈夫と言い切れることは無いように、自分が口座開設した取引所がハッキング被害を受ける可能性はないとは言い切れません。
そして、万一ビットコイン流出の被害を受けてしまったとしても、損失分が戻ってくることは期待できず、やはり泣き寝入りするしかない可能性が高いことは心に留めておく必要があります。
バブル崩壊のリスク
これからビットコイン投資に参入することを考えている方は、ここまでに述べたビットコイン自身が持っている危険性について知っておくと同時に、バブル崩壊のリスクも考慮して動く必要があります。ビットコインは誕生してからまもなく世界中から注目を集め、相当な値上がりをするとともに、価値保証されていないことから相当な値動きをし続けています。
ビットコインは2017年の1年間だけでも1,000ドルから8,000ドル近くまで価格が急騰するという勢いを見せましたが、その後に価格が暴落することで多くの投資家が阿鼻叫喚する事態に陥りました。この一件がバブル崩壊にあたるかというと、ビットコインには指標がないので、どれくらいが買われ過ぎで売られ過ぎなのかという判断をする指標がありません。
このことから、バブル崩壊という見方もできますし、今後さらに大きな価格高騰と暴落が起こる可能性があり、それこそがバブル崩壊であるという見方もできます。
何にせよ、市場が好調であるビットコインも、この状態がいつまでも続くという保証はありません。
市場がかなり好調な時に「あともう少しいけるかも」という気持ちが災いして損失を被ってしまうケースは多いので、今は値上がりしているから大丈夫と油断せずに、日々の値動きチェックを怠らないようにしましょう。
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