ひろぴーさんの検証シリーズ(【統計データ検証】ビットコインは2月に上昇する)が人気となっています。これを見て、筆者もビットコインの取引をテクニカル指標を使ったトレードで勝てるのかどうか検証してみようと思いました。
トレードを始めた方々がまず最初に知るであろう代表的なテクニカル指標として、「移動平均線」、「RSI」、「一目均衡表」などがあります。今回はその中でもRSIについて検証していきます。
RSIの主な売買シグナル
RSIはオシレーター(逆張り)指標として有名です。そのため、相場の行き過ぎ(買われ過ぎ・売られ過ぎ)による戻りを狙ったトレードが代表的です。
主な使い方:30%以下で買い、70%以上で売り
筆者としては、RSIの手法は使う相場を間違えると、勝てるどころか大きく損失を出してしまうのではないかと考えています。
実際に、単純なテクニカル指標での売買は有効なのかどうか。今回はビットコインでRSIの検証を行いましたので、その有効性について考えていきましょう。
RSIでの売買条件
- 通貨ペア:ビットコイン(BTC/JPY)
- 時間軸:1時間
- 期間:2019年7月1日~2020年2月13日
- ポジション:1BTC
- シグナル:RSIが70を超えたら売り、30を切ったら買い
- 売買判断:1時間足のローソク足の終値
- 利益確定:1万5000円
- 損切り:1万円
- 備考:RSIが70以上または30以下で推移している場合は、損切り後に再度ポジションは保有しない。一度70以下または30以上になった後に再度70以上または30以下となった場合、再度ポジションを保有する
この条件で検証を行った場合、利益確定は少なく、トータルでも損失となってしまいました。
ポジション保有回数:107回
利益確定:38回
損切り:69回
勝率:35%
損益:-12万円
チャートを見てみると、RSIの数値が70を超えた時は強い上昇トレンドが発生している場合が多く、その状態で逆張りを行うと損切りとなる可能性が高くなりました。
出所:トレーディングビュー 矢印の赤色が買い、青色が売り
ただし、レンジ相場や月の高値または安値などの抵抗帯にぶつかったタイミングでRSIが70または30を超えていた場合の逆張りは勝率が50%以上となりました。そのため、節目とRSIの組み合わせで売買を行えばパフォーマンスは良くなると検証できました。
やはり、投資においてはトレンドフォローが有効だという理由がよく分かります。
まとめ
結果的に、よく紹介されているRSIの単純な逆張り手法だけのトレードで勝つことは難しいという結論になりました。ただし、他の条件と組み合わせたり、相場の特徴やトレンドを判断しながら使っていくと勝率が向上することが分かりました。
また、今回検証した手法の勝率、損切りまでの値幅、利益確定のポイントなど資金管理を調整した場合、もう少し成績が改善されるかもしれません。単純に、この手法の逆(70または30の突破での順張り)も検証してみる必要がありそうです。
さて、今回はトレンドに対して逆張りする手法を使ったので、次回は順張りの手法ではどうなるのかなどを考えて検証していきたいと思います。水平線、直近安値高値のブレイクアウト戦略だったり、移動平均線を使ったものなど多くの検証を行っていく予定です。様々な検証結果から、有効な売買手法を組み合わせていければと考えています。