大規模ファンドがビットコイン先物取引へ参加検討
ビットコインは7日午後9時頃から急騰。一時1万ドル(106万円)まで値を上げ、半日で約8万円ほどの上昇を見せました。この上昇の背景には、4兆円規模のヘッジファンドを運営するポール・チューダー・ジョーンズ氏が率いるヘッジファンド(Tudor BVI)がビットコインの先物取引を検討しているとの同氏の発言があったようです。
ビットコインは発行枚数が限られている一方で、新型コロナウイルスの影響により各国中央銀行の通貨発行量は増加しており、必然的に通貨価値は安くなっています。悪いインフレが起こってしまった場合、リスクヘッジの手段としてビットコインが選択肢のひとつになるとしました。
▼ジョーンズ氏のコメント抜粋
ビットコイン単体で保有することは推薦しないが、現在の金融政策において、ビットコインのポテンシャルは理解している。従来の投資家はゴールドでヘッジする傾向だが、新たな安全資産に対する需要も高まり、ビットコインの役割は大きくなっていくと考えている。
どうしても予測する必要があるのならば、ビットコインにベットするだろう。ヘッジファンドとしても、投資戦略を調整する必要がある。Tudor BVIでは今後ビットコイン先物の取引ができる。
参考:BTC1万ドル目指す展開、P・チューダー・ジョーンズ氏が投資推奨
このニュースはビットコインに対してポジティブなニュースであり、資金流入が見込めると判断されたのでしょう。
また、コロナウィルスの感染者数が減少し、ダウ平均株価や日経平均株価も上昇を続けていることから、金融市場全体がリスクオンムードへと戻りつつある流れもプラスになっていると考えられます。
ビットコインチャート分析
それでは長期の時間足からテクニカル分析を行い、今後の展開予測と売買戦略を考えていきます。
日足チャート分析
40万円台まで急落した後に、猛反発を見せたビットコイン。その後は上昇ウェッジを描きながら価格が推移していたため、上昇トレンドラインの上部で売りを狙おうと考えていました。
しかし、上昇ウェッジを上抜けると、一段と強い上昇を見せました。取引所の売買動向を見ると、今回の上昇に売り向かった投資家が多かったことが分かっています。
チャートパターン的に日足レベルのスパイク、週足レベルでのダブルボトムではないかと見ています。
現在、日足チャートでは完全に上昇トレンドになっており、次の節目は2月の高値付近である113万円になると予想しています。このポイントは週足レベルでの下降トレンドラインと直近高値の水平線が重なっているため、かなり重要な節目になっているのではないでしょうか。
1時間足チャート分析
短期的な流れを見ていきましょう。
三角保ち合いを上に抜けた後に、上昇チャネルを形成。しかし、昨晩の上昇でそこも上抜けてきました。非常に強い値動きだと見て取れます。
ビットコインでしばしば見られる角度の強いチャートの場合、上昇がひたすら続くことがあり安易な逆張りは禁物です。事実、4月30日から5月1日にかけて、20万円ほど深い押し目もないまま上昇が続きました。
▼ビットコイン30分足チャート(4月30日-5月1日)
現在、日足レベルから15分足レベルまでのトレンドが完全に上を向いています。今日の午前中で上げ止まってはいますが、もし売りに転じるとしても、もうしばらく横ばいが続いたり、30分~1時間などの短期足のトレンドが崩れてから狙っていくべきだと思います。
また、半減期は5月12日あたりと目前に迫っているため、この期待次第では113万円付近を十分に突破するのではないでしょうか。