週末のビットコインは底打ち上昇。ファイザーの新型コロナワクチンが承認されるという報道もあってか、株高からくるビットコイン高の連想が働き、11月29日には上げ幅を加速させました。
29日に迎えた難易度調整では、前回から8.87%上昇。平均ハッシュレートは137.12EH/sとなり、過去2週間の平均マイニング速度は9分11秒と9月以来の速度となりました。
出所:BTC.com
11月23日から26日にかけては、取引所間での価格差が開きアービトラージを行うユーザーが急増。ビットコインの送金は詰まり気味でしたが、26日に急落したことで解消されています。
それもあってか、170万円付近で相場は反発。170万円から180万円のレンジでもみ合った後に上昇し194万円まで値を伸ばしています。
そんななか、米投資会社グッゲンハイム・パートナーズ(Guggenheim Partners)が、ビットコインへの投資の準備を始めていることがわかりました。同社の運用資産は約30兆7000億円。このうちの5200億円分をグレイスケールを通じてビットコインへ投資する可能性があるようです。
もしそうなれば、マイクロストラテジー社を超える規模の投資額となります。そして、流通しているビットコインの約0.15%を間接的に保有することになり、ビットコインの希少性は高まることになります。
なお、8月11日にマイクロストラテジー社がビットコインを約263億円購入した際には7万円程度の価格へのインパクトがあったため、それ以上の上昇となる可能性があります。
11月には、グレイスケールを通じてビットコインを購入している企業は多そうですね。
同社の発行するビットコインのETFであるGBTC(Grayscale Bitcoin Trust)はビットコインよりも変動率があり、最高値を先に越えてくる可能性もあります。先行指標としてみておくと良さそうです。
▼GBTCチャート
バロンズとグレイスケールが主催する注目イベントが開催
12月4日に、投資金融情報専門紙バロンズを発行するバロンズグループとグレイスケールが主催する投資フォーラムが開催されます。
マイクロストラテジーのCEOであるミカエル・セイラ―氏の公演が予定されており、内容によっては相場が変動するかもしれません。
【参加企業一覧】
- バロンズグループ
- グレイスケールインベストメント
- JPモルガン
- ジェネシス
- TDアメリトレード
- マイクロストラテジー
- マスターカード
- リップル
- パグナトカープ
出所:Grayscale
まだまだしっかりした値動きを見せるビットコインは、2017年の時のように日米での価格差が1週間以上続いているということにはなっていません。そのため、バブル感は少し後退したといえます。
しかしGoogleトレンドを見ると、11月26日に頭打ちとなっており、警戒する必要がありそうです。
▼Googleトレンド(ビットコイン)
2017年と違うことは、個人投資家ではなく機関投資家主導の上昇となっており、中長期的な保有が前提です。
そのため、グッゲンハイムのような大口投資家の参入が続けば、2017年の最高値を更新する日は近いのかもしれません。