現役トレーダーの御堂唯也です。
先週の急落後、想定以上に時間をかけジリジリ買われるビットコイン相場。
今週も値動きだけに集中したBTCFX戦略をお送りいたします。
※これまでの分析コラムを未だ読んでいないという方は、先にこちらをご一読ください。
【マクロ視点】
▶ビットコイン65万円割れは時間の問題?現役トレーダーが値動きだけで解説
▶ビットコイン、ガチで勝ちたいならバブルを忘れろ!これが相場の本質だ!
【ミクロ視点】(BTCFX戦略)
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ビットコイン円(BTC/JPY)月足チャート
前回と繰り返しになるが、これまで時の経過と共に実体が切り下がってきた事がうかがえる。
そして先月、10月のローソク足も同様に終値が確定。実体を切り下げた。
この切り下げは買いに対する売り圧力の強まりを意味する。
つまり、何度も底堅くサポートとして機能を果たしてきた65-69万円の分厚い床(画像の青い描写)が軟化し始めているという事。
例えるなら、トランポリンのバネが劣化し始め、床が貫かれそうなイメージ。
トランポリンの優位性が徐々に失われ始めた。
そして今月、新たな月足が寄り付き後すぐ、始値をほぼ割り込まず上を試し続けている。
以前からYouTubeでも散々解説している事だが、大切な事なので改めて。
ローソク足は、寄り付き本来行きたい方向に逆行し、行きたい方向に行くための力を蓄え、引けにかけて本来行きたかった方向への圧力を強める習性がある。
これは月足など、比較的大きい時間軸ではよく見られる動き。
勿論全てではないが、現在の方向感のない相場環境で、何の上髭も下髭もつけないローソク足の方が不自然。
当然のことだが、上げないと下がらない、下がらないと上げられない、力を蓄えなければ圧力を強化できないのが相場の原理原則。
先述した65-69万円の分厚い床、ここは相当意識されている節目。
前回はそこまで時間が掛からないとだろう安易な判断をしてしまったが、冷静に考えればこのような分厚い床を一切の反転運動なく落としていくには無理がある。
つまり今月寄り付き後すぐ上昇に転じた現在の相場は、11月足の上髭作りの最中であるとみるのが合理的解釈。
未だ思考習性が必要な相場環境にシフトしたわけではない。
マクロ的な方向性としては依然下、引続き上げ止まりに集中して下位の時間軸を分析していく。
ビットコイン円(BTC/JPY)週足チャート
週足で直近の上髭と下髭を確認する限り、68万円が売りの厚い抵抗領域、75万円が買いの厚い支持領域として機能している事がうかがええる。
このように上髭と下髭が連続するような場合は、その水準が上限下限として市場参加者に意識されていると解釈した方がいい。
つまり、この上下限をどちらかに抜けるまで多くの投資家が方向性を確信できないため、動きの鈍い相場が継続するという確実性が高まるということ。
逆を言えば、このどちらかを抜ける際にはかなりの圧力をもって突き抜けていくということがうかがえる。
つまり、現時点で中期的な上昇トレンドが形成されていると判断するには早すぎる。
また、現時点でどちらに抜けていくかを判断するにも早すぎる。
まずは今週の週足がどこで引けるのかに注目する必要がある。
ビットコイン円(BTC/JPY)日足チャート
日足で確認すると、直近真上には売りの厚い抵抗領域が断続的に見られ、直近真下には下位の厚い支持領域が断続的に見られるサンドイッチ状態。
だがこの売りと買いの分厚さもそれぞれに違いがある。
これも以前から口すっぱくお伝えしている事だが、投資家は価格の滞留領域を無意識的に意識する。
ゆえに、より長く価格が滞留し、より長く天底を固めれば固めるほどその水準は硬さを増していく。
つまり、底をつけて直ぐ買われた水準よりも、過去に相当な時間天井を固めた水準の方が分厚いという事。
- ・買いの厚さ<売りの厚さ
そう簡単に上抜けられる天井ではない。
が、こう書くとよく「売りの厚い抵抗領域に接した時点で売りを仕込むということ?」「上げ止まるとわかっているのになぜ売らないの?」というご質問を頂くので、過去の質疑応答を共有しておきます。
Q.落ちるとわかっていてなぜ売らないのか?
A. 『起こりうる蓋然性(確実性)』=『取引する優位性』ではないという事
詳細は画像をご参照ください。
では話を戻しますが、依然として上値が重い展開ではあるものの、下に断続的に買いが厚い領域がある以上、そう簡単に急落に転じられるわけではない相場環境。
これはもっとプロセスの値動きが分かる下位の時間軸で煮詰まりを見極める必要がありそうです。
ビットコイン円(BTC/JPY)4時間足チャート
現在、上げ幅も下げ幅も限定的な「平行チャネルレンジ」の中でジワジワと上昇に乗り出しているBTC相場だが、直近では上限を試すのは4回目。
その4回目にして上限を試した後の売り込まれ方が強含み始めている事がうかがえる。
下落圧力の強まり。
だがしかし、このトレンドラインの下限を下抜いた段階で急落が始まるかと言えばそうではない。
パフォーマンスのいい急落を見せるとするならば、トレンドラインを下抜けた後、真下の買いの熱い領域(赤い描写)を下抜けた段階から。
つまりトレンドラインの下抜けを狙った売りを仕込んでも、生産性のないポジションを持つことになる確実性が非常に高い。
売りを検討するならそのあとだろう。
また、現時点から再び上昇回帰したとしても、急速に買われることも非常に考えにくい。
回帰するとしても、こんな感じの逆三尊に近い保ち合いをまずは形成すると思う(チャートの赤線はテキトー)。
仮にここで逆三尊を描いたとして、その逆三尊が否定されるのか肯定されるのかはその時の値動きを見てみないとわからない。
トレンドラインを割ったとするならば、次に意識されるのは先述していた直近の買いの熱い領域。ここでどのような攻防があるか。
ということで、ひとまずマクロ視点では依然下目線ではあるけれども、直近75万円を上抜くか、68万円を下抜くかの見定めはもう少し値動きの煮詰まりを見定める必要がありそう。
今週の週足も結構方向性を左右すると思うので、その辺に注目していこうと思う。
前回わりと早い段階で69万円割っていくかもと、さも自信満々に上げ止まりに注目しようとお伝えしましたが、もう少し時間が掛かりそうと修正しておきます(ごめん)
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ではまた!
Twitter:御堂唯也 さくらインベスト@Mido_yuiya
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