現役トレーダーの御堂唯也です。
3月から65万円を割り込むまで長期的な上昇は訪れないと確信し、割り込むまでのプロセスの値動きを全て想定しつくしてきたビットコイン相場。
今日、その筋書きが現実化した。
今回はこれまで65万円割れを確信するまでの分析の流れと、今後意識をすべき節目についてお話します。
※これまでの分析コラムを未だ読んでいないという方は、先にこちらをご一読ください。
■マクロ視点(超重要)
▶【9/20】ビットコイン65万円割れは時間の問題?現役トレーダーが値動きだけで解説
▶【9/27】ビットコイン、ガチで勝ちたいならバブルを忘れろ!これが相場の本質だ!
■ミクロ視点(値動きのプロセス)
▶【10/02】値動きだけでレンジ相場の方向性を先読む分析術
▶【10/10】初動を逃がすな!ヤバすぎるBTCFX戦略
▶【10/19】想定どおり急落した今、見定めるべきポイント!値動きだけで解説
▶【10/26】方向感のない相場?値動きの右側は値動きだけで見極める
▶【11/01】想定通り急落!値動きだけで見極める次なる展開
▶【11/09】今週注目すべき値動きの煮詰まりとは?
ビットコイン円(BTC/JPY)月足チャート
想定通り、今月の月足が寄り付いてから上昇は上髭作りの一過性上昇となり、結果暴落に至った。
また、これまで散々お伝えしてきた通り、月足ベースの実体部分の切り下げは上昇圧力の低下、並びに下落圧力の高まりを意味していた。
◆これまでの月足分析の振り返り
ローソク足だけが相場の本質であると信じ、猪突猛進してきた私の努力は間違いではなかった。
◆これから何を考えるべきこと
まだ急落が始まったばかりで、どこで下げ止まるかを裏付ける値動きが一切ない。
このような相場環境ではマクロ的視点における買いの分厚い領域を見定め、その水準での値動きに注目する必要がある。
意識されやすい水準:
以前からしつこく申し上げているように、「急騰前水準」は投資家が無意識的に意識をしやすい領域。
このようなバブル形成後の相場では特に意識されやすい領域は2つ
- ①本格的なバブル形成前の急騰前水準
- ②実質的な急騰前水準
これは過去のバブル相場を振り返れば、なお理解が深まる。
例:ドル円相場 日足(2016年末―現在までの推移)
2016年末の米国大統領選挙から、バブル(トランプラリー)がスタート。
その後、保ち合いの果てバブルの始点である急騰前水準104円台まで下落。
この時、誰もが100円割れを疑わなかったが、私は当時YouTubeの分析動画で上昇トレンドへの転換を明言。
現に急騰前水準から本格的な上昇相場に転換した。
※一過性上昇と本質的上昇の違いが解らない方はこちらをご参照下さい
ビットコイン、ガチで勝ちたいならバブルを忘れろ!これが相場の本質だ!
「急騰前水準」こんな簡単な指標だが、バブル形成後は特に投資家が意識をしやすい傾向にある。
現時点で、どこで下げ止まるかを裏付ける値動きはないので、ひとまずマクロでこういった水準だけ気に留めておこう。
ビットコイン円(BTC/JPY)週足チャート
◆これまでの週足分析の振り返り
何度もお伝えしてきたが、上図「1:急落前の値動きの癖」にあるとおり、1回目の急落後の値動きには一定の規則性があった。
下髭には2通りの意味がある。
- ・これだけ底が固い
- ・これだけ底を試せますよ
今回の下髭は圧倒的に後者。この根拠も散々伝えてきたことだが繰り返す。
これまで長い間68-65万円の水準がとにかく底堅く機能していた。
しかし、その水準を試すごとに垣間見られる上昇圧力の低下。
さらに日足で疑問が確信になった。
ビットコイン円(BTC/JPY)日足チャート
これまで長らくサポートとしての機能を果たしてきた水準を、試すごとに弱まる底固め。
仮に上昇トレンドに転換するのであれば、本質的な上昇を作るための妥協を許さない底型め(転換点)の形成が必要不可欠なわけだが、時間の経過と共に一切そのような動きは見られなくなってきた。
つまり、先述した週足の「下髭」は底堅さを示すものではなく、「これだけ底を試せるようになった」を示唆してくれていたという事。
さらに予兆ともいえる値動きが「日足」では現れていた。
これである。週足の値動きの癖が日足でもコンセンサス。
動画でも散々触れていたが、このように値動きには一定の規則性が帯びる環境がある。
ゆえに方向性が画像②の段階で下だと確信できた。
だが正直、今回の展開の速さは想定を超えていた。
現物価格71万円を割る30分ほど前に相場の違和感を感じ、Twitterで展開が早まる可能性を緊急アナウンスしたほどだ。
結果65万割れの予想が当たったから偉いわけじゃない。
時間的な展開の速さに気づくのが遅すぎた事、3分の1しかショートを残していなかった事、反省しなければならないことだらけ。
爪痕残しではなく完璧に討ち取った奴が偉い。
本当に反省である。
今のBTC相場は5分足だけでも相当なボラティリティがあり、変にデイやスイング目線で玉を持つと急騰急落に惑わされてしまうリスクがある。
ゆえにこの相場で効率よく戦うにはスキャルピングの一択だが、私はしない。
目先の銭より反省が先。これを蔑ろにするとうまくいかないのが御堂の弱点。
ちなみに値ごろ感だけで逆張り取引はしないこと。
直近の原油相場ではないけれど、悲観が台頭しきっている相場でそれだけはNG。
仮にそれで最安値を取ったとしてもただのギャンブル。続かない。
それでは皆、また来週。
Twitter:御堂唯也 さくらインベスト@Mido_yuiya
・世界中の流動性をひとつにLiquid by QUOINEX!
※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。