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フェイスブックの仮想通貨リブラに関して

筆者: 千歳悠

フェイスブックの仮想通貨プロジェクトであるリブラが、6月18日に公式サイトとホワイトペーパーを公開しました。

公式サイト:https://libra.org/ja-JP/

リブラ(Libra)のホワイトペーパー:https://libra.org/en-US/white-paper/

リブラ(Libra)とは、世界の金融インフラを整えることを目的として発行される仮想通貨です。ステーブルコイン型を採用しており、ビットコインなどの仮想通貨と違って価格は安定する傾向があります。

ビットコインなどは仮想通貨の発行を行う上で、裏付けされた資産がないため、需給次第で価値が大きく変動します。それに対して、リブラは米ドルなどの法定通貨により価値が裏付けされているため、需給によって価格変動が起こりにくい仕組みとなっています。

そのため投機対象にはなりづらく、より送金や決済に実用性のある仮想通貨だといえます。世界では銀行口座を持たない人が20億人ほどいるとされており、資産を安全に保管できていない人が多く存在しています。

リブラ専用のデジタルウォレット「カリブラ(Calibra)」も用意されるため、スマートフォン1台があれば個人で簡単に資産の保管・管理が行うことが可能とされます。

また、デジタル通貨であるため、現金と比較して24時間いつでも送金が可能となっており、送金手数料も安価です。決済面においてはLibra協会の参加企業の中に、VISAやPayPalなど決済に特化した企業を始め、eコマース(電子商取引)の大手企業も参加しています。

そのため、リブラが発行されることで現実社会での仮想通貨決済(主にリブラだと思いますが)が劇的に普及する可能性が高いといえます。

2.公聴会ではリブラに対しての質問や批判が相次ぐ

リブラの構想は、世界の決済及び価値の保管状況を劇的に変化させる可能性があると言われています。

しかし、フェイスブックはこれまで選挙介入や個人情報保護を巡って不祥事を発生させているため、企業としてリブラの発行に対して批判的な意見が多くあります。そうした事情により、7月16日に米上院銀行委員会、17日には下院金融サービス委員会で公聴会が開催されました。

証人として公聴会で発言したのは、フェイスブック傘下のデジタルウォレット企業カリブラのCEOであるデビッド・マーカス氏です。
 
7月16日の公聴会の冒頭では、ブラウン上院議員がフェイスブックは危険だと発言するなど、不信感を明確にしました。マーカス氏は低コストで早く国際送金ができるなどのリブラの利点を主張したものの、議員からはリブラに対する批判が相次ぎました。

ジョン・ケネディ議員は、リブラ協会が特定の政治的見解を持つ人々を排除するのではと意見し、ティナ・スミス議員は大手企業が参加する協会がどのように参加メンバーの意見に対処するのか疑問視しているとの批判を投げかけています。

17日の公聴会の冒頭では、下院金融サービス委のウォーターズ委員長がフェイスブックの計画に重大な懸念を抱いているとしたうえで、計画が実現すればさまざまな通貨や政府の安定を損なう恐れがあると発言しています。また、キャロライン・マロニー議員は、リブラを導入する場合、米金融規制当局の監督下で試験プログラムを実行するように迫りました。

マーカス氏はこれらの懸念に対して、協会での各社の議決権は同等でありフェイスブックは支配的な立場にないこと。そして、協会がスイスを本社に置いたのは米国の規制や監督を逃れる目的ではないことを説明しました。

また、マネーロンダリング対策は、米財務省の資金犯罪取り締まりネットワークに登録したうえで、米国をはじめとする各国の規制にも従い、適切な監督体制と枠組みが整うまではサービスを開始しないと発言しました。

国家が権限を所有する通貨発行や為替への影響に対しては、国家との競合、国家への干渉を行う立場にはないと発言するなど、不安や疑問の払拭に努めたかたちとなりました。

3.まとめ

マーカス氏の説明は好印象でしたが、リブラに対して批判的な意見は圧倒的に多く、予定されている2020年に発行まで至るのか不透明な状況です。

しかし、世界の金融インフラを整える目的で作られる仮想通貨リブラを運営する協会には、多くの大手企業が参加しています。価格が安定しており、銀行で口座開設が無くてもスマートフォン1つで資産の管理が可能となるリブラは、法定通貨にはない強みを持つ仮想通貨です。批判があったとしても計画が中止となるわけではないため、リブラの開発は進めるのでしょう。

価格が不安定なビットコインでは解決できない課題や問題を解決した場合、リブラは世界中の多くの人に使われるグローバル通貨になる可能性があります。

良くも悪くも、リブラによって仮想通貨への注目度は高まりました。もはや仮想通貨はどの国も無視することができない存在へとなっています。

GAFAの一角が本格的に仮想通貨事業を始めたというこれまでにない動きは、仮想通貨業界を大きく動かすことは間違いなさそうです。

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※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

千歳悠

千歳悠

2015年から兼業ライターとして活動。仮想通貨に出会ったのは2017年5月からで、現在では金融・IT・ビジネスを得意とするライターとなる。客観的に物事を見たうえで、難解で分かりにくいものをわかりやすく伝えることを心掛けている。 趣味は、読書と体力作り。興味があれば何でも読む。

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