現役トレーダーの御堂唯也です。
下落トレンドを始動させたビットコイン、今回はこのような相場環境における戦略思考を継承致します。
※これまでの分析コラムを未だ読んでいないという方は、先にこちらをご一読ください。
■マクロ視点(超重要)
▶【9/20】ビットコイン65万円割れは時間の問題?現役トレーダーが値動きだけで解説
▶【9/27】ビットコイン、ガチで勝ちたいならバブルを忘れろ!これが相場の本質だ!
■ミクロ視点(値動きのプロセス)
▶【10/02】値動きだけでレンジ相場の方向性を先読む分析術
▶【10/10】初動を逃がすな!ヤバすぎるBTCFX戦略
▶【10/19】想定どおり急落した今、見定めるべきポイント!値動きだけで解説
▶【10/26】方向感のない相場?値動きの右側は値動きだけで見極める
▶【11/01】想定通り急落!値動きだけで見極める次なる展開
▶【11/09】今週注目すべき値動きの煮詰まりとは?
▶【11/16】65万円割れ遂に現実化、やはり値動きは正義である
ビットコイン円(BTCJPY)月足チャート
まず、前回のコラムでもお伝えしたマクロ視点における意識される節目「本格的なバブル形成前の水準」まで下落し、現在下げ止まりを見せている。
つまり、この水準は多くの投資家から意識されている節目であり、容易に下抜ける水準ではないことを意味している。
よって、この水準を割り込むには下位の時間軸において少しばかり時間を要することが汲み取れる。
ビットコイン円(BTC/JPY)週足チャート
「先週の下落幅」と「今週の下落幅」を比べると、今週の下落幅の方が圧倒的に大きいことがうかがえる。
つまり、下落圧力が先週よりも強まっているということ。
セリング・クライマックスの本質を分かっていない者が多いため、YouTubeでも散々注意喚起してきたが、このような状況での逆張りは本当に危険。
- 想定外の暴落が、これまで買い玉を積み重ねてきた投資家たちの決済売りを招く。
- その大量の決済売りで急落する相場を見て、売りを追随する投資家が現れる。
- 急下降で安くなった相場を見てセリクラ狙いの逆張り投資家達が買いを仕込む。
- 値ごろ感だけで安易に逆張る投資家のロスカットを巻き込みさらに急落が加速する。
売りが売りを呼ぶ状況とはまさにこのこと。
本当の意味でリスクを限定化してセリクラを狙いたいなら、まずクライマックスの本質を理解した方がいい。
「セリング・クライマックスの本質」について
週足分析に話を戻すが、下落圧力が強まっている以上、安易な逆張りは行えないわけだが、真下にはマクロ視点で意識される買いの厚い領域(青い描写)がある。
もっと下位の時間軸で値動きの煮詰まりを確認しなければ、このまま単純に深追いするのもリスクが大きい。
ビットコイン円(BTC/JPY)日足チャート
日足を確認すると、値動きに一定の規則性があったことがうかがえる。
今回、YouTube動画で「③インサイド(保ち合い相場)」に環境が転換することが事前に織り込めたのも、こういった規則性を見出せていたから。
中期的なトレンドが発生した際、値動きに一定の癖が生じやすいのがビットコイン相場なのだ。
この「クセ」を導き味方につけるか否かでチャートの右側の見え方が大きく変わる。
マクロ視点の意識される水準(青い描写)に食い込んだこと、そこで生じた②陰線のコマ、これ以上安易に深追いすべきでないと判断できた理由はここにあった。
さらに、一度安値を規定したコマの変動幅(高値―安値)を計測してみると、前回の安値規定時より、今回の方が変動幅が大きくなっていることがうかがえる。
つまり、この先の保ち合いは前回の保ち合いよりもボラティリティの大きい(急騰急落が激しい)相場になると考えられる。
短期的な急騰急落に惑わされないためにも、保ち合い相場の煮詰まりを待つ必要がある。
ビットコイン円(BTC/JPY)4時間足チャート
4時間足、ここにも①②③と、値動きの規則性がある。
これは値動きの右側を想定する以外にも、戦い方を変化させる柔軟な思考にもつながる。
ただ注意しなければならないのは、真下にはマクロで一定意識される節目があるということ。
このような状況では、そう簡単に大きく続落する相場は形成しにくい(現実的観測)。
だが、時の経過と共に下落圧力が強まるBTC相場、何があるか分からない(希望的観測)。
こういった相場環境で一気呵成に攻められないビビリな私は、よく「スキャルピング玉」と「あわよくば玉」を分割して仕込む。
「スキャルピング玉」
- 目標とする価格までの綺麗な急騰急落だけを狙う
「あわよくば玉」
- ある程度含み益が出た時点で建値にロスカットを敷き、リスクを限定化した状態で中期目線で伸びる蓋然性を狙う(大体建値まで戻って刈り取られる)
もちろん保ち合いの中で煮詰まりを見極め、優位性があると判断できた場合のみ有効。
◆ビットコイン円1時間足チャート
(記事執筆11月22日21時30分時点)
ひとまず、11月22日の分析動画で下抜けるとお伝えしていたトレンドラインを下抜けたが、このような水準を下抜いても急落は走らない。
なぜなら保ち合い相場だから。
ひとまず、このレンジの上下限をどちらかに抜けない限り、効率の良い急騰急落すら見えないだろうということ。
先週は保ち合いを下抜いてから急落が再開したが、今回はどちらに抜けるだろうか。
この節目での値動きに注目する必要がありそうだ。
今回のBTCコラムは、トレンド発生時の「値動きの規則性」に注目することで合理的な戦略が立てられるという解説でした!
この節目での展開に注目です。
※記事執筆は2018年11月22日21時
Twitter:御堂唯也 さくらインベスト@Mido_yuiya
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※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
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