現役トレーダーの御堂唯也です。
先週末に急騰相場をみせたビットコイン相場。
結局上昇トレンドに転じたのか、下落トレンド継続中の一過性上昇だったのか、不安な方は多いはず。
今回も値動きだけにフルコミットした、私なりの合理的戦略を公開してみます。
※これまでの分析コラムをまだ読んでいないという方は、先にこちらをご一読ください。
■マクロ視点(超重要)
▶【2018/9/20】ビットコイン65万円割れは時間の問題?現役トレーダーが値動きだけで解説
▶【2018/9/27】ビットコイン、ガチで勝ちたいならバブルを忘れろ!これが相場の本質だ!
▶【2019/1/10】今、ローソク足から汲み取れること
■ミクロ視点(値動きのプロセス)
▶【2018/10/02】値動きだけでレンジ相場の方向性を先読む分析術
▶【2018/10/10】初動を逃がすな!ヤバすぎるBTCFX戦略
▶【2018/10/19】想定どおり急落した今、見定めるべきポイント!値動きだけで解説
▶【2018/10/26】方向感のない相場?値動きの右側は値動きだけで見極める
▶【2018/11/01】想定通り急落!値動きだけで見極める次なる展開
▶【2018/11/09】今週注目すべき値動きの煮詰まりとは?
▶【2018/11/16】65万円割れ遂に現実化、やはり値動きは正義である
▶【2018/11/26】値動きのクセを味方につける戦略術
▶【2018/12/6】方向感の無い相場は「節目」を徹底的に洗い出せ
▶【2018/12/21】急騰急落に惑わされないため
▶【2019/01/24】迷える相場、最も理想的な値動きのシナリオ
ビットコイン円(BTC/JPY)月足チャート
POINT①:
月足などの比較的大きな時間足にインサイドした場合、その要因となった足の高値、安値、始値、終値が意識されやすい。
POINT②:
先月は昨年12月のローソク足の始値が売りの厚い領域として機能。
今月も先月形成したローソク足の始値で現状頭を抑えられている。
POINT③:
今月の足を確認してみると、一切始値を割るような動きを見せていない。
依然下落圧力が強い相場環境で、明確な転換点ともいえる下髭を一切付けず大陽線を確定し上昇転換するというシナリオは、この局面においては違和感しかない。
月足などの比較的大きな時間足では、寄付きは本来行きたい方向に逆行し、引けにかけて本来行きたい方向に順行する習性がある。
1月10日のコラムでも述べているが、全く同じ展開が訪れている。
これまでの経験上、ドストレートな上昇転換を疑うよりも、月足ベースの上髭形成のための一過性上昇を疑う方が遥かに確実性の度合いが高いシナリオ。
ビットコイン円(BTC/JPY)週足チャート
POINT①:
・上髭と下髭がほぼ同じ長さのコマ出現
⇒投資家の気の迷いの現れ
確信めいた買い玉が大量に入ったわけではない
・実体部分が周りの陽線に比べ大きい
⇒相対的に低い位置で生じた大陽線を見て押し目買いを狙う投資家が大量生産される
⇒売りを阻む圧力になるため、急速な下落転換の確実性の度合いは極めて低い
基本的に迷いながらの上昇は一過性であるケースがほとんど。
今回のようなコマ大陽線の場合、下落には時間を要するものの、今週頭からしばらく上を目指し、前回足にインサイドする値動きが濃厚。
ビットコイン円(BTC/JPY)日足チャート
POINT①:
大局では「平行チャネルレンジ」を形成。
このような上値&下値を限定化するトレンドサイクルに突入した場合、一度このサイクルを否定しなければトレンドを進行させることは難しい。
POINT②:
では、サイクルの否定とは一体どのような動きを示すのか?
⇒それは大衆に意識される「節目」を再規定する事
大衆が今まで長く節目として意識してきたのは先述した平行チャネルレンジ。
これは名の通り、トレンド相場に見えてトレンド相場ではない。
通常のレンジ相場が斜め下向きになっているだけ。
要は一定の上昇圧力、一定の下落圧力を規定する現状の相場から、どちらかに圧力が偏った事を明確に示す値動きが必要という事。
先ほど月足、週足分析で述べたように、現段階から一気に急騰転換する事は非常に考えにくく、依然として上値の重い相場環境にある。
更に、意識される価格帯を探るための1つの目安に「過去に何度もサポート(レジスタンス)が機能した水準」があるが、現時点で何度下を試しても割らなかった水準は画像の赤ライン。
ここが今後多くの投資家に意識される節目として機能する確実性の度合いが高い。
イメージとしては、平行チャネルレンジの中で「ディセンディングトライアングル」を規定する流れ。
そのプロセスで紆余曲折としながら「節目」を試すイメージ。
直近では一切買っていく理由のない値動きを形成していたが、現時点で押し目買いを狙っている、あるいは仕込んだ多くの投資家が最も恐れる値動きがこれだと思う。
直近でいかに押し目に見える値動きを作っていけるか。
そして、そこでいかに買い玉を喰らえるか。
最終的には、その買い手の決済売り(利食い損切り)を巻き込んで下落するシナリオが、私が考える最も合理性の高いシナリオ。
今回は以上です。
直近上抜けが訪れるまで寝ぼけた分析を送っていましたが、一度上抜けてくれたおかげでシナリオが鮮明に見えた。
この後の値動きの進捗が楽しみです。
それではまた次回お会いしましょう。
お疲れさまでした。
Twitter:御堂唯也 さくらインベスト@Mido_yuiya
※本記事の意見や予測は、筆者の個人的な見解であり、金融商品の売買を推奨を行うものではありません。
投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。